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モーツァルト 最高傑作!弦楽三重奏のディヴェルティメント 変ホ長調 Mozart Divertimento Es-Dur, KV 563/1

モーツァルトの弦楽三重奏のディヴェルティメント 変ホ長調 KV 563/1(1788年9月27日)についてお話ししました。

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2021年2月20日

皆さま、こんにちは!今日はもうモーツァルトの室内楽曲の中で、もうこれ最高傑作じゃないかと!もう本当にシンプルで無駄な音がもう一つもないにも変わらず、内容が非常に良い豊かであるという、

この弦楽のトリオ、バイオリンとヴィオラとバス、チェロですけれどもね。弦楽トリオ、弦楽三重奏曲、それをやってまいりたいと思うんですよ。

この作品は、ここに今出てるのは、これはモーツァルトが少し亡くなって少し後にフランスで出た楽譜なんですけども。

これを見てみますと、この曲自身は1788年、もうモーツァルトが亡くなる、あと三年くらい前のところで、ウィーンで書かれたですけどね。

もう早速ちょっとケッヘルカタログを見てみようと思うんですけどね。そうしますと、これ自体が本当はここにありますように、123456と6楽章からなってましてね 。

今日は第一楽章をやってまいりたいと思うんですけれども。これはこの自筆譜はもうこれ無くなってしまったんですよね。だけれどもこの曲がじゃあモーツアルトのものと分かるということはですね。すごいことがありまして、ここにしかも日付まで分かる。1788年9月27日とこれはどうしてかと言いますとね。

ここにあるんですけれども、これがモーツァルトが、自分の作品を全て、自分がいつ書いたのか、日にちが書いてありますね。何年の何月しかも、このこちら側にテマティックカタログと言いますけど。テーマ、インキピットと言いますけれど、もその最初の部分が書いてくれているということでね。

今こっちに行ってしまいましたけれども、ここなんですよね、この曲が書いてありますと、ちゃんとEin Divertimento(一つのディヴェルティメント)とここに書いてあります。

しかもヴァイオリンとヴィオラとヴィオロンチェロ、di sei pezzi、これは六楽章制ということでね。

しかも主題(鼻歌♪)とちゃんと書いてある。すごいですよ、これは!

モーツァルトは自分の作品をウィーンに引越して、ザルツブルクから出ていた後に、もうマメに全て記録をして、自分の作品を大切に扱った!ということが分かるんですよね。

ですからもう本当に後期の最後の方の作品はもう全部何月何日まで全部書いてくれているから、ここに書いてあるんですけどね。9月27日と!

全部分かるんですよ。いつに書いたとかですね。これは当時の作曲家としては、非常に珍しくて自分の作品を非常に大切に扱ったモーツァルト!

それでやっぱり一個一個の作品がものすごい密度とその内容の濃さと研究の跡が見られる。モーツァルトの作品には!

もう同じような様式でパンパカとどんどん書いていく作曲家ではないということ!モーツァルトはものすごい研究熱心だと!

かつ、音楽を非常に真面目に大切に扱ったということ、これが分かると思うんですよね。そういう資料です。

これはモーツァルトの本当の言ってみれば軌跡です。彼の作品、創作人生の軌跡が、全部記録されてますということで見てまいりました。

そして、この次なんですけど、必ずこのシリーズでは、もうこの作品は、もうこの演奏で聴きたいぞ、というようなね。私の中でですよ。これはまあ皆さまも様々な演奏家をお好きだと思いますけど、私の中でこの曲を聴くなら、人たちが弾いたものがいいなと紹介したという内容でやっておりますけれどもね。

この今回上げてきた、このパスキオ・トリオはフランスの三兄弟が組んでたんですけど、皆面白いことにパスキエという名前です。もちろんです。兄弟ですから(笑)ということでね。本当にバイオリン、ヴィオラ、チェロ全員が家族でやってるということでね。

この曲はものすごく演奏が難しいんです。このモーツァルトのこの作品!これは本当に緊密に書かれてるから、三声が!もうやっぱりこの兄弟だからこそ合うというか、本当に息がぴっあり合うんじゃないかということ。 ちょっとご期待をさせていってみたいと思うんですよね。

このLes Discophiles Français、これはすごいフランスのヴィンテージレコードで、本当に珍しい貴重なレコードでして、なかなか珍しいんですよこれ!このレコード自体も!ですから演奏もどうかなということでいってみましょう。

それでここを見ると、これはもう自筆譜はないため、この新モーツァルト全集、ベーレンライター版を見ますとね。

これ見て感じることは、普通三声は非常に書くのが難しいんです。何故かと言うと、西欧音楽はずっと四声が基本だよと言ってましたね。どうしてかというと、これはもう、また対位法の歴史は和声法の歴史などなどですね。

そういったこととも関係してくるんですけど、まあ基本的に西洋音楽は、一オクターブの中に音が入る音が決まってますよね。

少なくとも半音も全部入れれば、12個の音があり、基本的にはオクターブというくらい8つあるわけですけれども。

その中で協和音程を得るためには、その綺麗な響きの音は、先ず完全五度と完全四度と取れるわけです。完全五度、その間に三度が入ることによって、それも三度もきれいに響くわけですね。

それで三度の音の上の五度もきれい響くから、この主和音 triadができるんですけどね。そういったとき三個の音、じゃあ三個(の声部)でいいんじゃないかと言うんですけれどもね。

実はこれは物理学で言うと、三個の空間の軸がありますよね。それに対して、もう一個時間軸もあるんですよね。それでその三個の軸の中で動くものが、また時間というパラメーターが(時空には)あると、音楽も同じなんです。面白いことにその三個の音が綺麗に鳴ればいいというかもしれないけど、結局それ時間の動きがあると、

結局、和音をパンパンパンパンと動いていくとぎこちないということで、もう一声やっぱり流れというか、そのストリームがあれば、非常に音楽がもう和音だけじゃなくて、その和声という形で、その流れが生まれてきて、自然なグラデーションというか、時間発展ができるということでして、

四声ぐらいあると、ちょうどいいんじゃないかと、五声ぐらい、それ以上あると、今度はまた音がダブルから、結局、逆にバランスというか、それが中々難しい、今度は音量の問題も起きてきますが。(確かにフランスのバロック期のオーケストラには五本目quintusの声部がありました。)

だから基本的に近い音、要するにこれは全部ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロでは、そういう(音色が)近い弦楽なり、声なりであれば、その四声で書くのが気持ちいいんですけれどもね。なかなか三声で書くのが急いが難しんですけどね。

まあ基本的に音楽を考えてみると、私の中では、例えばこういう曲を聴いたりすると、頭の中に残ってるんですよ。その聴いた音が、そうするとそれで頭の中でいくと、大体で音楽を聴くと楽譜の上でどう書いてあるかは想像がつくんです。何でかというと聴音などしていれば、そこにどこの音は、今どう鳴っていて、どのくらいの長さで鳴っていていうのは分かるから頭の中で大体マッピングできるわけなんですけどね。

やっぱりすごい音楽は、目で見れるという!西洋音楽はものすごく特徴があるのは、きちっとこういうふうに五線譜の上で高さがきちんと書かれてるから、その間の関係とか、その時間発展がすごくよく分かる!これは言ってみればダイアグラムですよ!

ファインマンダイアグラムです!この楽譜はと言ったら、ああ、話がぶっ飛んじゃうって言われちゃうかもしれないけどね(笑)この素粒子の時間発展と似てる音楽は!

ということで、どこに持ってかれるかということが、非常に西洋音楽のこの楽譜には表れていると考えているんですよ。

ということで見ていきますよね。これ見ると面白いことに、もうちょっとまた西洋音楽のもっと古い話になってしまうんですけどね。

中世のモテットは、大体12世紀と13世紀、もうモーツァルトから、もう500年も前の音楽では、ペトルス・デ・クルーチェという人がいまして、一番上の旋律(cantus)をすごく早く書いて動かして、細かく動かして、真ん中(motetus)が若干間ぐらい、一番下がグレゴリオ聖歌とか、当時の歌曲とか歌の旋律などを定旋律(tenor)として置いて、真ん中をちょっとゆっくりさせて、上の音が激しく動くものとサンドイッチ作戦で間の接着役みたいな形で当時は三声ぐらいだったんです。

でもやっぱりそうすると動きというか、当時はそれが画期的だったんだけれども、すごくそれはそれで好きで当時の(トルバドゥールたちの)歌などは有節形式と言いますけどちょうど一個一個のフレーズがパパッときれいにまとまるんです。そのモテットで書くとですね。

しかしながら、最初から最後までずっと動きをグラデーション的に動かしたいとすると、この一番下は当時はノートルダム楽派の影響でその引き延ばしたものを置いたんですけども。

(中世末期に)その間この真ん中で上か下あたりにもう一声ちょっと(contra tenorを)書き加えたことによって、これで最後は(ルネサンス期になると)もう全ての音が対等になってくるんですけれどもね。

デュファイとか、オケゲムくらいにそういった四本目を使い始めたことによって、そのドミナントなどを発見して五度上に行くとか、そういった和声的な進行で気持ちいい進行に人間が気づき始めてで、それでどんどん四声が主流になってくるんですけれども。

それでルネサンスになると、もう真ん中ぐらいジョスカンらの時代になりますとね。あとはピエール・ド・ラ=リューとか、そういった方とか、私の大好きなもうちょっとマニアックすぎるかもしれないけど、ジャック・バルビローとか、そういった北の方のフランドルの音楽家たちは、四声をみんな平等に扱うようになっていくんですよ。

そうすると(美しい響きが)きれいにグラデーションで動くんですけども、これを見ますとやっぱりそうすると四声が主流になっていくんですけどね。その結局ポリフォニー、多声音楽の中で何本も旋律が動く中で縦の関係も大事になって、和声進行とか音程関係が確立して、

バロックになると下の一本にまとめちゃうんですけれどもね。この間お話したと思いますけれど通奏低音という形であるんですけど、まぁちょっと音楽史に行きすぎましたけど、これ見るとすごく三声で、なんか面白いことに中世のモテットみたいな愉快さっていうのがあるんですよ。

却って横の流れがすごいパパンと聞こえるんです。そうすると逆にもっと旋律の際立ちが動きがパパンと見えやすくなり、(声部間の)束縛度が低くなってね。

しかも面白いことに中世のモテットと同じで、あるところでスパーンと旋律が動いたと思っていたら、あるところでパンと鳴るんです。

中世の時には和音と言うのはちょっと言い過ぎかも分からないけれども、当時は五度音程とかでしたからね。そこできれいな響きがピンと鳴るこの瞬間が訪れてくる。それがポンポンポンとあるんですよ!

だからやっぱり三声になったら、今度はモーツァルトはそれを逆手に取っ ちゃったっていう作戦で書いたんじゃないかなと考えられるのと、

面白いことに、やっぱりモーツァルトはすごくこれを声楽のように会話のように音楽の会話のように扱ってるんじゃないかなと、元々モテットという言葉、motというのはフランス語で言葉、しゃべる!一番上のところがパパパパパンでしゃべるんですよね!おしゃべりするみたいにすごい、これは音楽的な会話じゃないかなということでね。

うーん楽しめていけると思うんですよ!これはモーツァルトらしさですよね!やっぱりヒューマンだと思うんですよね!ウィットとね!なかなかそこにユーモアが生まれてくると!それはモーツァルトらしいんですけど、それをやってのけてると思うんですよね。この作品を見ますとね。

だからちょっと前置きは長くなってしまいましたけどね。そういうことも楽しめたりとかね。これはパァッとみると鼻歌♪と(分散和音で下降して)ここでパパパパと動いてきて、ここでも鳴ってるしね。これも鳴ってたりしていると。ここからトゥルルルルと解き放たれたりしますね。

それでここで感じるのはパルス!もうこの下の所とか上の所でタタタタタタタタと押してくる!このパルス!それで特にモーツァルトはやっぱりパルスを大事にする。それでここに休符が入っているから、

よりパルシーになってくると、よりそのパルスの制御をものすごいパルス制御レギュレーションをやっているということでね。もうここも非常にタンタンタンタンとすごいその音楽のそのパルスを変調してるんじゃないかと言えるんですよね。じゃあここもモーツァルトのこの入り方タンタンタンタン、この16分休符の入れ方、これもモーツアルトの専売特許と思ったり、

このタンタンタンタン、タタタタタンといくようなこういった手法は、例えばこの近い563ですけど、500番台の最初の頃に弦楽五重奏曲(第3番 KV515)があるんですよ。ハ長調の!あれもタンタンタンタンタンタータタータタータでしょ!

やっぱりだからパルスが、後期の弦楽五重奏曲(第3番 KV515)、四重奏曲(第22番KV 589)、これ三重奏曲(KV 563)ですけど、表れてきているということで、やっぱりモーツアルトの頭の中で非常に似ているんじゃないかとか思ったりとか。

もう面白いのが、やっぱりこの休符を入れることによって、寸詰まりみたいな「ンガ」という風に詰って、パーっと凝縮して解き放たれるチェロの低いところとか、普通にこれ分散和音で書いたらこれは面白くないんですよね。リズム的に動きが生まれない。

ここに例えば短前打音(acciaccatura)が大事だとか、こういった、こういったものとか、長前打音(appoggiatura)という前打音、それらをやっぱり使ったり、こういう細いぎゅっと押し込んだりするようなリズムを使うと、非常に音楽が流れる!

それによって、モーツァルトはすごく流れというものを大事にして、逆に先ほど申し上げた、逆手に取っちゃったっていう三声の一本一本の旋律線が聴こえやすいこと、自由度が高いので、じゃあそれだったら自由にさせちゃえ、と考えていけるんじゃないかということでね。なかなかおもしろい!

ここは別の考え方をすれば、例えば通奏低音などを演奏するチェンバロでも、本当はドーンと音は鳴るんだけれども、楽譜上ではこう書いてあるんだけども、その絶妙の味わいというか、実際に人間が引くと違うのは、やっぱり(鍵盤を)押した時に(弦をはじいて音が出るまでに)時間かかるので少しジワって、最初ところが寸詰まりになるんです。やっぱりそれ自然なんですけれども、それを同じような効果ですごく音楽のその不均一性(イネガル性)、拍の不均一性、自然さがかえってその方が自然だというようなことでじわんと来るここのところ。まあすごい細かい話ですけれどもね!

そういったことも見えてくるんじゃないかなということで、じゃあ実際やっぱり聴いてみれば、もっとそういうことが分かるんじゃないかな、とやってまいりましょう!

いきますね!

ここ分散和音で下がっている!トゥーンといっていますね。

トン、解き放たれた!

今度はヴィオラが下降!ヴィオラのパルスがチェロに引き継がれた!

ここですごい音程が面白い!あとこの休符!

今度ヴァイオリンとヴィオラの対話!下に入ったら同じの(音型を奏でます。)

これで受けたおお!面白い!これは一段ずつ上がってるんですよね。

ここはこう来ていますよね!

ね!ここのところかわいらしいでしょ!今聴き惚れちゃった!

今度はヴィオラ(の見せ場です。)おおここは遊んでる!

ヴィオラが下を支えています!上がった!

ここすごいホケトゥス

下の(チェロの)所がドゥーン(とシュライファー音型)!

いいですねぇ~二声が最後に合いましたね!一緒にね!上(のヴァイオリンとヴィオラ)が

今度は下の二声(ヴィオラとチェロ)これが遅れてくる!遅れてくる!

二対一(のグループが交互に織りなす)ホケトゥスみたい!

おお!高いところまでグーンと来ました!

低い所で今度は解き放たれた!面白いアーティキュレーション!いいですね!チェロのこの入り方!

おお、来ましたね!今度はチェロの見せ場!

このいきなり高いところからヒューンと入って来ました!うーん!モーツァルト節!

一オクターブ低く(もう一度モーツァルト節)!

おお、パルス!エピソードみたいに回想したりしていますね!

ヴァイオリンがどんどん下がって低い所まで行きます!

(第74小節)それで今のところ(変ホ長調の属調の変ロ長調から)平行調のト短調に行きましたね!(しかも主題の四つの音がG-D-B♮-Gですから、第75小節でト長調を瞬間的に経過して、第75小節で♯半音上げられたG♯-D-B-G♯となります。)

ここは(ヴィオラがF-Bで)六度が鳴っています!(第77小節で嬰へ短調のII→V7にいき、 C♯-G♯-E♯-C♯が鳴り、)ここなんかも面白い!(第80小節でニ長調でA-F♯-D-Aが鳴り、)この(チェロの)低い所も面白い(半音階進行で)上がっている!

(第82小節でI→V7にいき、)それでこっちいったら、今度はこっちにいったり、(第84小節でロ長調でD-B♭-F-Dが鳴り、)今度こっちだと思ったら、(第86小節でロ長調でE♭-C-A-E♭が鳴り、)低い所で今度は(ヴィオラの)ここで係留をして(拍感の揺らぎを起こさせて)いますね。(転調プランが非常にシンメトリカルで四小節毎に移り、またその中の二小節毎にI→V7をなしています。)

それでここに来る!これが一転(して、チェロが分離して、)二対一に(なります!第88小節でロ短調のI→V7、第90小節でへ短調、特にチェロで属七の分散和音を奏でているのが特筆されます。)

こう(音量が少し小さく)なって、これはフーガみたいな書き方をしているんですよ!(しかもチェロとヴィオラがI→II7→V7と連なります。)

それでかなりカオスみたいになってる!全部これはちょっと拍が(揺らいできています。)

(第96小節 ハ短調と思いきや、ハ)長調ぽく明るくなって、でも(第98小節 ロ長調、第99小節 ト短調で声部が)ずれて上がったり下がったりして、(第101小節の瞬間的な停止の前にニ短調のセブンスがきて、)

(第102小節でニ長調とニ短調が揺れて、モーツァルトが複雑な転調の部分から主張に戻る前に使う、長短の急速な交代が見られ、)それでちょっとまだあれ(本調子じゃない)ですけども、

(第107小節でも二長調とニ短調の揺れが続き、第109小節で主調の変ホ長調らしくなり、)少しずつ旋律線で光が見え始めた!

これで最初(の主調、変ホ長調)に戻りましたね!

う~ん!いい流れ!

これ(チェロ)は下にいきましたね!こっち(ヴァイオリン)は上がりました!

これもモーツァルトらしい装飾、これもですよね!休符!

おおチェロが今度は大胆(な分散和音で二度、変ホ長調のI→V7を繰り返します。)

ここ少し転調ぎみ!(ヴァイオリンとヴィオラのトリルぽい掛け合いもなかなか見事、次のヴィオラとチェロの掛け合いもチャーミングですね!第129小節はチェロの変ロ長調から瞬間的にヴァイオリンのハ短調となり、第131小節で変イ長調になり、第133小節でへ短調になり、第135小節で主調の変ホ長調に戻ります。同じ小節の中でI→V7を繰り返しています。)

それで出会ってきましたね!

可愛らしいですね!この前打音!

こう来ていますね!どうなるかな!

うん、(ヴァイオリンが細かく刻むリズムが)いいですね!最高音の所までいったかな!

ここはホケトゥス!ちょっと(旋律線の始まりがずれていて、)リズムの感覚に慣性力みたいなものがありますね!

おお、低い音(の急激な下降が遅れてついてくることにより、)こだまみたいでもあるし!

ここは(ヴィオラとチェロ/ヴァイオリンの)二対一、ヴァイオリンはこの動きを受け止めて、上の方に行って、サーッと降りてきましたね。

(ヴァイオリンが急激に)下がって、(ヴィオラが急激に)上がって、またヴァイオリンに引き継がれました!

(トリルでその勢いを溜めてから、)この流れをチェロ(が引き継いで)おお~ここいいですね!アルペジオ!ピッチカート(ではなくスタッカートでした)

これすごい細かいですよね!個々のアーティキュレーションがね!スラーの作り方(スピッカート)!ここも。

やっぱりこれがねぇ~メインでしょという感じで聴かせましたよね。

余韻に浸ってしまいました(笑)という感じで聴いてまいれましたけどね。

すごいこの曲を見てて感じることというのが、特にもうすごかったのが、この後半ですよね。この最後のところまでいったら基本的には五度上でドミナントで主調より属調ぽくなりますけどね。これ(変ホ長調の属調)は変ロ長調ですか?

そしたらにいきなり平行調のここはどうなりますかね。フラットが一つキャンセされてますね。それでト短調とか、例えばニ短調ぽいところとか、

あとはそれはフラットは1個か、あとは間に例えばイ短調ぽい、フラットがなくなる、全部キャンセルされるという。

それでもすごくここで転調させて、かなり遠隔調と、もう普通は五度圏の中で近い調に行くのに全然違うようなものが出てきたときは、(風変わりな)リズムとかをちょっと(挟みこんで)要するに(聴いている人の)気をひかせて、こっちにね。

もうそこのところ(通常しないような転調)をすごく違和感がないように工夫したり、例えばこの音階がドゥルルルルルルンと出てきちゃったり、こことか半音階みたいな、しかも細かいですよこれは本当に

うーんここ(チェロ)にもまあ間にこれ前打音が入っているし、それでねこう言うのとか、普通(でない)ここ(ヴィオラ)は六度とかが鳴って、本当に六度音程は三度の転回ですからね。普通じゃなくて。ここは三度が鳴っているんですけれども。

そうするとここは色んな和音をアルペジオしたものを聴かせていながらですよ!

それで進んで少しここを聴かせたと思ったら、今度はいきなりあれですよね。何度も自問自答するような感じ!

それでそのところ見ると(始まりの音が)一個ずつ上がったんですよね!

そうなんですよ!もう早すぎて言い切れなかった。実況中継できない!頭の中では思っていても、口がついて来ないという(笑)もうここにいって次にいって、もう一ついって、もう一ついって、もう一ついって、更にいってですね!

それでまたここにドーンと戻ってくる!それで今度下の方へ潜って、こっちの方に聴かせてくる。だから要するにこう上がっていって、それでこっちはそれにある程度あわせて、今度こっちこのチェロで生まれたヴィオラやヴァイオリンが最初にやっていた流れそのものを今度はこっちを引き継いでます。ヴィオラはバイオリンからも、チェロからも引き継いでですね。

それでそうするとチェロは今度は下降して入っていくことによって書いてあって、それでヴァイオリンはこのラインが流れで行くという話をしましたね。

本当はバイオリンのこのフレーズがこの下に来て、これはそれはハ音記号だから。ここドだから(ヴァイオリンと)同じ音だっていうことなんですね。

それでまた一番下にきてますね。これねだから結局これはシの音ですからね。

少しちょっと違う音でありますけどね。下がってるんですよ!これから一つ!それでこれとこれは一緒だからフーガみたいになってる!

それで更にここいくとですね。もう最後はここでちょっとここで明るい感じだって来るんですよね。これはレでしょ!

これ全部声部記号が違うんですよね!結局これバイオリン、ヴィオラ、チェロだから、ハ音記号が一番真ん中がドですよね。 それでこれはレでしょ、それでここはミ、もうちょっと小さくてゆっくり見ていってという感じですけどね。

だからト音記号、ハ音記号、ヘ音記号できっちゃってるから、頭の中がこういったときはあれですが、一声ずつ、その一パートずつ弾くから、まあそれは問題ないんですけど、基本的には!

だから(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが)レ、ミ、ファときて上がってるんですよね。これだから少しピンピンピンと上がってゆくことによって、これで最後に元の調に戻るという。

基本的にドンと五度上にいくとか、サブダミアンとから四度の移動や五度の移動じゃなくて、もうその順次上行とかあとは半音上行もしくは下降でモーツァルトはやってるというね!

だからグラデーションのように聞こえてくる!もうほとんどこれ一個この調は何調だと分析するのは非常に難しい!何でかと言いますと、瞬間的であるしもう一つはそういった機能和声上の転調ではないから、もうだからすごいここれは前衛的じゃないかということを考えていて、

ここで私はもう一個感じたのは、バッハみたいですよね。これなんか下がってるし、こっちは上がって、そうですか?、そうですね!と(笑)基本的に人間の声も高さがピッチが変わりますね。そうですか?そうですね!

みたいなね。そのだから対話みたいに聞こえる私には!音楽は声みたいに私聞こえるんですよ!結局人間の声だからピッチがあるから、だからそういった感じで感情をすごく表していると!

やっぱり気分が上がるとピンと上がります、気分が下がるとプンと下がり出すからね。そういったことで言えてる!それでもう一つモーツァルトが感じてことはすごいね勉強家だったんだなと思ったのはバッハの影響を受けて、

それて結局そういっ音程関係も綺麗な音程だけじゃなくてすごい濁った、例えば増音程とか、減音程とかも使うようになってきて、それはバッハの影響じゃないかと思ってね。

というこの辺のカオス的なところの変ちょこりんなその和音を使う、音階を使う、それでかつリズムも独特という、そういう細いパッチワークみたいな音楽作っていくとこういうのは、バッハに近いと!

これはどうしてかと言ったら、私はこの近いところで例えばこのパスキエトリオも演奏してくれてるんですけどね。

バッハ平均律をヴァン・スヴィーテン男爵のところでモーツァルトが触れたらしいんですよね。彼が持っていて、いろいろ貸してもらったりして、それでモーツァルトも平均律クラヴィーア曲集を編曲してたり、弦楽三重奏曲(KV 404a)とかにですね。弦楽にそういった四重奏曲(KV 405)もあったかな?

だから結局そういった内在する動きとかねもう微妙な濁った音も使っちゃおうとか、あとはその時にハイドンに(献呈された)カルテットありました「ハイドンセット」、あの不協和音のカルテット(弦楽四重奏曲 第19番 ハ長調 KV 465)もありますけどね。こういうなんかピアノ四重奏曲(第1番 ト短調 KV 478)もそうでした。

かなり前衛的になり過ぎちゃってるっていう、こういう表現なりというのは、バッハから学んだ可能性が高いんじゃないかなぁと思っておりましてね。これで低音の重視ともう一つはこの(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの)三声全部がもう対等に近いんですよね。

だからこの作品はポリフォニック!!だからそれらを要素が全部結合して、モーツァルトがそれに全部これに入れちゃったとっていうことで、もう複雑でもうなかなか面白いよということなんですね!この作品は!

だから音楽的に見れば、音楽性はものすごく高いということですね!それで最後のところはもうやっぱり元にも戻ってきて、それでモーツァルトにはやっぱりね感じる!

もう最近もうわたしはもういっぱいこういったビデオを作ってますね!いっぱい聴いて、いっぱい私みまして楽譜も、それで見て聴いて、聴いて見て、たまに自分で音を出してやると、

思ったことは、モーツァルトのその凄さというのは、まあ大体、最初と最後ところというのはね。やっぱりもう基本的に明るいというかすごく分かりやすいです。調も分かりやすい。それでどんどんどんどん細かいことをやって来てね。アーティキュレーションだとかやって来るとどんどん密度が高くなってきて、真ん中分くらいがものすごいんです!

最初のほうはすっきり入ってくるけど、真ん中がもうすごくてね!もうひっちゃかめっちゃな事が起きている!「ひっちゃかめっちゃ」といったら変か!もうものすごいことが起きている!

もう台風みたいでしたこの辺ももう、それ沢山のカオスが起きてね。それでまたそこからフィーと明るさが来ています。それでまた最後にもう音の密度が違いますからね。楽譜上見てもそう全然もこっち黒々としていますね。ここはスッキリしてますね!すごく明るい曲想もそうでしたけどねという形でみると、もうこの作品というのは本当にモーツァルトの後期の研究結果

(モーツァルトの気持ちを語っています。)もう自分が今までやってきた音楽、古典派でよくホモフォニーでモーツァルトやハイドンがその代表者みたいだとか言うけど、とんでもないと!

実際彼らがやったことはもうすごいこれは前衛的!アバンギャルドだったということが分かったと思います。ということで戻ってみますね。

今回この三重奏曲をやってまいりましたけどね。

もう思ったんですよね。すごい最後になってしまいましたけれどもね。大事なお知らせがありましてね!

今回もものすごかった真ん中のところなんかもう強烈でした!ものすごい密度!それを実況中継をやっていましたけれどもね。

私の頭の中で基本的に瞬間的にやっぱりその音を聴いたその瞬間でパンパンパンパンと同時にこれも起きているな、あれも起きているなと思っていても、なかなか単語が出てくること(イメージを言語化すること)、もう一つは一度に3つも4つもしゃべれませんからということでね。

字幕をずっと一貫して私、KF-Scholaやってまいってつけてるんですよ!きちっと全て話したことですね。その中で特にそういうめちゃくちゃにもうこんなこともある、あんなこともある、なんだかんだというような

そういった面白いこととかですね。もうちょっと難しい方をするとどうなのかとかね。そういったこと

それで今回だって例えばここのところはカオスになってきましたという一言で終わっちゃうけど、本当は何故みたいな部分ね。

例えばリズムも違ったし、音階も長音階じゃなくて半音階だったし、調性も何かおかしい感じがする。あここはすごい増音程になっている!うふーみたいな!ああここ調性感覚がさまよっていて、ここは対話している!

どうしたんだ!こうなんだ!こうなんだみたいなね!そういうところなどとかですね!例えば上の二声がすごい対話をしているところもありましたけど、これはモーツァルトの作品でヴァイオリンとヴィオラのドゥオ(二重奏曲 ト長調 KV 423や変ロ長調 KV424)もあったけどね。それに似ている部分もあるんじゃないかとか、そういった少し注釈的な話などとか。そういった専門用語など全部モーツァルトの音楽は非常に濃密ですでその濃密な内容も字幕でやって参りたいと思いますので、どうぞそちらもお楽しみいただければ幸いです!

今後ともモーツァルトともう本当にモーツァルトと愛し合えるということをやってまいりたいと思います。ありがとうございました!

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