モーツァルトの管弦楽法と美しい歌声に魅了されました!オペラ Idomeneo アリア Se il padre perdei, KV 366(1781年)!
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2021年3月28日
皆さま、こんにちは!
モーツァルト!またやっていきましょうということで!
今日はこちらにありますIdomeneo、オペラ、Dramma per Musicaとありますけど
やってまいりましょうということで、
これはギリシャ神話なんですよね!Idomeneoは元々アンドレ・カンプラ(André Campra, 1660-1744)という、フランスの作曲家がIdoménée(1712年)という、ギリシャ神話から作られた台本でオペラセリアと言いますけど、そういった形で古典的な劇を音楽を付けてやったという、それを元にしてるんですけども、
モーツァルトはこの台本をザルツブルクにいたヴァレスコ(Giovanni Battista Varesco, 1735-1805)という人にお願いして翻訳してもらって書き直したんですけども、これでこのオペラをやろうと言ったんですけど、元々でなぜやろうかと言ったかというと
ここに書いてあるんですよね!このCARLOTHEODOROはカール・テオドールはミュンヘンにたバイエルン選帝侯ですね。
その人の宮廷は前にマンハイムにいたんですけど、もう音楽史上有名な管弦楽曲、マンハイム楽派と言いますけど、
このイドメネオ自身を指揮したのもクリスチャン・カンナビヒ(Christian Cannabich, 1731-1798)という、素晴らしい音楽家がいますけれども、マンハイム楽派にいますけれども、
彼はもともとローマでヨンメッリ(Niccolò Jommelli, 1714-1774)に習ったり、ミラノでサンマルティーニ(Giovanni Battista Sammartini, c. 1700-1775)に習ったりして、結構ヨーロッパ中に行っているんですよ!
それからヨハン・シュターミッツ(Johann Stamitz, 1717-1757)でしょ!あのマンハイム楽派! それで更にこのマンハイム楽派はパリの貴族のサロンといいますか、コンセール・スピリチュアルとありますけれども、そこで管弦楽をやったりして、楽旅と言いますけど、音楽を演奏しに行ったりとか、結構交流があったんですね!
そういった形でなかなか面白くて、このオペラは当時もう最高だったミュンヘンのオーケストラをもう使えちゃうということで、 モーツァルトがものすごく張り切って書いたらしたいうことで、見ていきたいと思うんですよ!
そしてこちらに1781年1月29日とは上演した日なんですよ!これでちょっとケッヘルカタログを見てみたいと思うんですけど、こちらですね!
これ見ますと、ここに書いてあるんですね。だから前の年から作曲を始めたと!
それでこの今日聴いてみようという曲はありました!Se il padre perdeiと書いてますけど、
そしてOverture(序曲)から、こういった形でモーツァルトの自筆譜が残っていまして、綺麗に書いてありまして!
それで(ポーランドの)クラコフに第二次世界大戦の時に疎開したんですけれども、こういった感じですごいフルスコアでオーケストラでもうすごい!これ編成がすごいですよ!ということで、次に行ってみたいと思うんですけど、
こちらモーツァルトのお手紙にも、この今日やろうしているオペラのアリアが出てくるんですよ!
それでそれはどうしてかといったら、先ほど申し上げたヴァレスコにこの台本をお願いしたんですよ!モーツァルトがザルツブルクにいた!
それでこの手紙自体はここに書いてありますよね! Mon trés cher Pére [sic](Mon très cher père !)、これ、フランス語で「親愛なる父さんへ」と書いてあるでしょ!よく見るとこのアクサンがちょっと逆なんですよね!これアクサンテギュで書いてあるんですよ!これ本当は今はこれアクサンフラーヴだから、逆なんですよ!アクサンがという形であったり、
それでここにMunic ce 8 de 9bre 1780(Munich le 8 [huit] de septembre 1780)とあり、ミュンヘンから発信されたと書いてあって、1780年9月8日 huitと書いてあるんですけど、
これも「ce」と書いてあり、本当は今のフランスなら「le」と書くんですけどね!それでMunicのスペルも、これ今のフランス語ではhつくから少し綴り違いがあるんですけどね!
それで中はドイツ語で書いてありまして、それでこの曲の名前Se il padre perdei in te lo ritrovoと書いてあるんですよ!ここに!この辺りから議論があるんですけど、ここに書いてありますね。
モーツァルトのお手紙は基本的にはフランス語、イタリア語が出てきたり、あとはドイツ語のお手紙をザルツブルクのお父さんに対して出した!それでドイツ語とフランス語とイタリア語を読めると、大体モーツァルトのお手紙は、後は英語とラテン語が出てきたりするところもあるけれども、結構綴りがへんちょこりんなんですよね。
ということで、まあ、当時は正書法がなかったから、読んで分かればよかったから、結構ドイツ語の方もちょっと違ったりするんですよね。ここなんか、zweÿtenはiのところが、yにウムラウトが付いているんですけれども。
それとあと南ドイツの方言なども入ってきたりとかあるんです。でもこの手紙はモーツァルトが、この曲を書いて、それからザルツブルクからミュンヘンに行った後にお父さんとそうなんか何か見やりとりして議論しているんですよ。
それでそこで歌手とかに合わせて、色々変更しなきゃいけなかったりとか、モーツァルトはこのアリアをここで言ってることは、かなりヴァレスコさんに対して、ものすごい色んな注文付けているんですよ!ここがよくないとか、それでこのアリアに関しては詩が長たらしくて、
それでそれが嫌になっちゃったと、アリアにして書くんだったら、もう早くもっと短く切っ、語数を減らした方がいいんだと、ここでここでは絶対このSe il padre perdeiのアリアが欲しいと主張していまして、
ここの所ですごい大事だってことで、モーツァルトは非常に台本にものすごい、こだわりがありまして、
結局ちょっともう少し後、これはウィーンに引っ越してから、コロレド大司教と喧嘩してウィーンに定住しちゃいますけど。
それでその直後くらいまたオペラを書きたいといった時このヴァレスコさんに「カイロの鵞鳥」というオペラを書くときに「イドメネオ」のこういったことで、何回も台本を変えさせたりして、もう気を悪くしてなければいいなといってるから、結構に激しくやっちゃったっていうことでして、
モーツァルトは非妥協的だということで、非常に大事にしていたと、最終的にはお父さんに対して手紙でこのヴァレスコさんは知らないけれども、リブレットに印刷される言葉がもう長たらしいから、音楽を付けるときには、もう全部削除しちゃったと、
でもそのまま印刷されちゃっうから気づかないだろうくらい、モーツァルトは言葉をものすごい大切に考えていたということで非常に面白いんですけどね。
だからなかなかいいオペラ・アリアなんですよ!ですからそういった形で見ていきたいと思うんですけども。
こちらいってみましょう!今回この「イドメネオ」を聴いていくときに、このなかなか録音は、最近になってから結構、このオペラはミュンヘンで実は1回上演されてかrあ、まあモーツァルト本人はすごいいいと思ってたから、上演されたかったんだけど、
あんまりされなくて1回、私的にされたぐらいで、もうお蔵入りしちゃったんですけど、最近になって、またモーツァルトの作品だということで演奏されたり、あんまり録音はないんですけど、
このルチア・ポップ(Lucia Popp, 1939-1993)の本当に素晴らしい!ここにはパヴァロッティさんががいますけど、ルチア・ポップというソプラノで聴いて参りたいと!それでウィーンフィルハーモニー管弦楽団が演奏しているこのレコードを聴いてみましょうということでいきたいと思います!
そしてこちらが作品ですけど、これ見ますと、すごいフルート、オーボエ、ファゴット、ホルン、ヴァイオリン1,2があって、それでヴィオラでしょ、それでイリヤはソプラノの歌う役柄でしょ!それでチェロと通奏低音、すごい(豪華)ですよ!
まあ大体いつも申し上げているのが、弦楽パートは四声体で書くと言いましたね!それに1本このアリアの主題となる歌が入ってるんですけど、
それと同じくらいこの管楽器のパートもすごい!
だから当時最高のマンハイム楽派は引き継いだミュンヘンでの選帝侯のオーケストラは本当にやっぱり凄かった!当時!モーツァルトはその管楽パートがすごくいい! 本当にこの辺なんかすごいフルート、オーボエ、ファゴット、ホルンときているし、これはかなり期待できますよ!この辺とか以上にエコーみたいになっているし!
ということでそれでは聞いてまいりましょうか!聞けばいいんじゃないかということで楽しんでまいりたいと思います! いきますよ!
(変ホ長調の序奏の出だしが) なかなかいいんですよ!ここ(第二ヴァイオリンが)細かくなった!
これ!半音!導音のような使い方(でチャーミングです)!
来ました!フルートから、オーボエ、ファゴット!
お!弦楽パートのヴァイオリンと対話を引き継いだ!(第8小節)フルート、オーボエ!
ファゴット!
ホルン!
ね!いいでしょ!ここのファゴットとホルン!ここで(フルートが)ピヨーンと来てる!
(ソプラノが)来ました!Se il padre perdei, | la patria, il riposo,(もし私が父を、祖国を、安らぎを失ったとしても)
(第17小節)チャーミングな導音!
イドメネオ向かって歌いなさい([ad Idomeneo]と書いてあります!)おお!padreで盛り上がった!tu padre mi sei,(あなた様が私にとって父であり、)
いいでしょ!これ弦楽と(管楽の対話)!
おお!フルート!tu padre mi sei,(あなた様が私にとって父であり、)
おお!ここもいいですよね!tu padre mi sei,(あなた様が私にとって父であり、)
(第26小節)小休止しましたね!
今のところ(第27小節)まで変ホ長調でしたね!ここから変ロ長調になっている!soggiorno amoroso | è Creta per me.(クレタこそ私には愛すべき安住の地なのです。)
それでいいでしょう!(管楽と声楽の)対話!
(第33小節)それで短調になったでしょ!変ロ短調みたい!ここ(ソ)に♭ついてる!Or più non rammento | l'angosce, gl’affanni:(今ではもう思い起こすことができません。苦しみも、悩みも、)
すごいです!ここは情感が豊か!半音(の翳り)がここも来ました!
(第38-39小節)ここで(ホルンの)ポン、ポン、ポン(と管楽器が来て、)変ロ長調Vに戻った!
or gioia e contento, | compenso a'miei danni, | il cielo mi diè.(今や喜びと満足を、私が失った償いとして、天は私に下さいました。)
ここからすごいんですよ!背景となる殆ど管楽器との対話になってきている!
(第46小節 変ロ長調 I)ここのところ!or gioia e contento, | compenso a'miei danni, | il cielo mi diè.(今や喜びと満足を、私が失った償いとして、天は私に下さいました。)
(第47小節)ここ属七(から半音ずつ下がります)!
(第48小節 変ホ長調)その旋律が来ましたね!管楽器から引き継いだ!
(第51小節)ここが半音階でしょう!
(第49小節 変ロ長調)ここで長いメリスマが良かったし、またトリルが来たでしょ!
(第51小節 変ホ長調 V)弦楽でヴィオラとヴァイオリンの対話!
(第55小節)ここのところでこの管楽器で転調するんですよ!いきなり変ホ長調なったかな!♭がここについているから!
Se il padre perdei, | la patria, il riposo,(もし私が父を、祖国を、安らぎを失ったとしても)
なかなかこの旋律がなめらかでいいですね! (tu padreで)上がっている!tu padre mi sei,(あなた様が私にとって父であり、)
(第64-65小節)ね!ここね!(イドメネオに向かって、[ad IDOMENEO])と書かれ、tu あなた、padre 父と呼びかけます。)
ここで(言葉の間に管楽器が)入ってきているんですね!あなたtu, お父さん padreというところですごいイドメネオに対しての情感が、ここが流れがいいでしょう!この管楽器が下りてくる!
序奏のところでもあったのと同じ動き!
(第70小節)また今ところで変わったでしょう!ということで変イ長調になった!
(第72小節 F-A♭-C)おおなんか短調ぽい!ここのところ!(第74小節)♮でキャンセルされて変ロ長調か!
(第77小節)ここは先取りして!おお!変ロ短調か!?すごかったですよ!この先取りしたところ!Or più non rammento | l'angosce, gl’affanni:(今ではもう思い起こすことができません。苦しみも、悩みも、)
ソに♭が付いてます!
これ跳躍がすごいですよ!
(第83小節 変ホ長調 管楽器が来て瞬時に転調)ここのところでこう行くでしょ!
それで、ここが鳴るから、(歌詞に応じて)一気に明るくなるという、管楽器の使い方すごいんです!or gioia e contento, | compenso a'miei danni, | il cielo mi diè.(今や喜びと満足を、私が失った償いとして、天は私に下さいました。)
変ホ長調になったか!
おお!このホルンが上のところで動いているでしょ!
明るくなって!
(第91小節)ここ! 属七!(第92小節 変イ長調から半音ずつ下がる)
(第93小節 変ホ長調)上がってくるこの流れが細かい!
一緒にヴァイオリンと動くことによって強調された!
(第97小節 属七)上がってきますよ!ホルンが来たでしょ!オーボエきたでしょ!フルート!
(第98小節 変イ長調、第99小節 変ホ長調)それで今度はここに来る!
ソプラノに行きました!それで今度はヴァイオリンで増強!(フルートとオーボエの美しい二重奏!)
ここはこれ(ヴァイオリン)に対して(ソプラノの音型が)下がってくる!
ここで管楽器(フルートとオーボエの美しい二重奏が)応えてます!
もう一回(の繰り返し)では上の高い方にガーンんときましたね!
最後のここの余韻がいい!
この(管楽器が)ホワンと来て、最後のカデンツに行きます!
やっぱり管楽器の使い方が大胆になってます!
だからこの曲全体のしみじみとした感じを上手く、モーツァルトは表現してたということですごいのが、
この過ぎていって、パンパンパンといきましたけれどもね!
このcontentoはこれ満足というイタリア語でこのところでレがキャンセルされてますよね!♮でこことここ!
もう同じ単語を歌ってる中で調が変わっちゃっているんじゃないかということでね! もう本当にびっくりしている!
この細かい言葉との音楽の対話、対応関係、本当にすごいんじゃないかと思って、モーツァルトは細かい動き方、
それと伴奏と歌の関係が、非常に対等でもう全体が一体感があるというのは、同じように上がってきたり、 こういった先ず最初ここはファゴットから来て、そこからホルンに来て、これでオーボエが来て、フルートに行くという、この動きですよね!これがすごい!
それで最後にソプラノに来て、更に最後はヴァイオリンと一緒に一致して、一緒に下がってるというこの動き!
それをもう1回繰り返してるのは聞いてくれということなんですよね!
だからこのところで最後のところで変イ長調から、このレがキャンセルされて、変ロ長調にいくのかな、結構フラットが多い調から、ちょっと♭が減るわけだから、この関係がすごいんですよね!
ですからモーツァルトは細かいところまでチャーミングでしたということですごく楽しめたと思います!すごいこの歌手のルチア・ポップの声がすごく透き通っていてグレイスフルでしたと思います!
といった形で、このイドメネオ楽しめたと思います。大体モーツァルトの(ケッヘル)300番台あたりから、モーツァルトらしさが全開になってきて、本当に管弦楽法も豊かでした!
このオペラはもっと上映されていいんじゃないかなという気持ちになりますね。
ということで特にモーツァルトの声楽曲は素晴らしかったから、これからも楽しんで参りたいと思います。ありがとうございました!