漢語や方言の音韻について「各」「格」、形声字の成り立ちについて、外来語「酪」やクロム「鉻」で語りました。ユーラシア大陸を貫くほどの人間の営みが言語と文字に隠されています。編集チームが手間と時間をかけてハイライトを付けましたので話が追いやすくなりました。お楽しみ下さりましたら幸いです。縱談語言學、音韻學、訓詁學、文字學,長達一個小時左右了!
2021年8月6日
(前の動画において、)今出てきたのは、音で表していきました。
まあ、中の音の中身まではちゃんと発音できるほどではできませんでした。
ところが、私は今回アルファベットできちんと書いた形で、もう「各」について色々と、最新の上古漢語の音を復元した形で、
それにかつ、漢蔵祖語まで、色々と見てきましたけど、
そうしたことができるのは、やはりこの宋代の刊本でありました《廣韻》という韻書で音を書いてくれてた。
その音の書き方は、反切という形「古落切」で「古」という字の最初の部分、「落」という字の最後の部分(の音)を取ってくっつけなさいよという、
漢字の音を半分に割って、その反切という形で書いていた。
先ほど《説文解字》の方でも、反切が書いてありまして、少し触れましたけれども、
実際、こうした《廣韻》の中によく、「各」がありますよね。
ここに書いてあって、《説文解字》の簡単な定義「異詞也」が書いてあり、
ここに音が書いてあり、 全部書いてあります。
それで、こういうことがありまして、
もう一つ、これも宋の時代に出た同じ版本の中から取ったんですよね。
まあ、これは四部叢刊の中で復刻されている本ですね。
それで見ますと、「格,式也。度也。量也」とありまして、
これは本当にすごいんですよ!
私が前回「格」を説明した時、この「格」には、「法式」という意味がありまして、
そして、「度」という意味があり、特に「量」と「度」で「量る」という語源(漢蔵祖語(g/k)raŋ > 上古漢語「量」raŋ, *[r]aŋ)からいきましたよね。
それはここにあることが根拠だったんですよ!
ということで、私はここからインスピレーションを得て、
そうした語源をちょっと思い浮かんだということでして、
古籍(《廣韻》など)に書いてある情報も、当てを付けるヒントになってくるわけですよね。
それで今見た《廣韻》で引かれてたのは、《説文解字》も引いていましたけれども、
この《玉篇》という辞書を結構引いていて、
「各」で言えば、ここに「各」と書いてありますね。このところにあります。
まあ、これは《説文解字》と同じですけれども、
もう一個の木偏が付いた「格」の方は、
こちらですけれども、ここに書いてあるんですよね。
それで「式也。量也。[度也。]至也。[來也。]」と書いてありまして、
《廣韻》は《玉篇》に引かれていたものも引いてきてるんですね。
つまり、言葉の意味を説明するとき、《説文解字》や《玉篇》からよく引いておりまして、
こうしたある漢字に関して意味をちゃんと、
これもやはり、グルーピングしてますよね。
意味をリンクさせて、
それによって、私は「ああ!こういう意味か!」と、この方面からいけば、
語源はどうなのかを考えるヒントになって、すごいそれらを今まで論証してきたわけですよね。
一つ一つ見て、これから来たんじゃないかと、
一つ一つ論証してまいりましたけれども。
それでこういった《廣韻》ですけれども。
こちらは先ほど見た《廣韻》は宋本でしたね。
それを復刻したものを更にこの方(余迺永)が、(《新校互註宋本廣韻》において、)
こうした赤で、全部注釈を加えて、かつこの下にもっと関係するものを引いてきているんですよ!
しかも、面白いのが、この音が、今(周法高の擬音により)、中古漢語でどういう形で復元できるのか、
ここはkで来てると、きちんと、今のアルファベットで音をきちんと発音できる形で書いてくれて、
こちらの「格」のところで、先ほど見た《廣韻》と同じですが、
そうした注釈が加えて、書いてくれていて、
ここに「格」がありますね。ということで面白かったんですけれども。
じゃあ、この実際、音をどうやって当てて行ったのかと、
この《廣韻》に書いてあるのは、結局、反切でしか書いてないんです。
漢字の上の部分(反切上字、声母)と下の部分(反切下字、韻母)があって、両方を取ってくっつけ合わせなさい。
そうすると、この漢字の音になりますと、全部が書いてあります!
それであれば、一つ一つの漢字の音が分からなければ、復原できないんですよ!
どういう音か発音できないということでして、
それをどうしたら発音できるようにするかと見ていきたいですけども。
やはり、この音と言葉はつながりが非常に強くて、
この「格」でも、先ほど「式」がありましたね。
それでこの「式」の方は、私が見ていった、今回ずっと考えていた中で思ったことは、
やはり、「儀式」の「儀」など、単語(熟語)になってますよね。「儀式」の「儀」とか、あとは「度」と「量」がありますけれども、「度量」とか(日本語でも「度量がある」などおなじみです)。
あとは、ずっと今まで出てましたけれども、
「確」という字では、「正確」の「確」がありまして、「正しい」と「確か」で一緒にしたりとか、
その意味的なつながりであったりとか、すごいことは、熟語できるときには、意味的、音韻的、語源的に関係ある文字が並んでたりして、
それでよく前の部分、声母と言いますが、反切上字、上の部分、それで二つ目の文字、反切下字、それは後の部分で韻母と言いますが、
言ってみれば、前の声母が同じであるもの(熟語)は雙聲(双声)と言います。
二つの「双子」の「雙(双)」に「声」、声母が同じです。
そして後の部分(韻母)が同じもの(熟語)が、畳韻と言いますが、「畳む」「韻」と書きますね。
だから、「韻」が並んでいるということですね。
そう言う形で熟語を作ることが多いですね。
だから、すごくそうした漢語で我々も日本人が沢山使っている漢語の熟語は、
おなじみのが沢山あるんですけれども、
中々、韻を踏んだり、前の部分が同じだったりが、結構多かったりして、面白いですけれども、
だから、音はすごく大事だということで、この古い音をどうして復元にしていったかを見たいと思うんですけど、
こんな形でカールグレンさん(高本漢 Bernhard Karlgren, 1889-1978)が、約100年ぐらい前、もう先ほど見た《廣韻》とか、それの元本となった改訂する前の《切韻》は、もう写本でしか残ってなくて、その全体的には残っていないんですよ。
つまり、新しい《廣韻》ができたから、改訂(reviced)されたバージョンが残ってるから、古いバージョンは捨てられちゃった。
でも、《説文解字》の小徐本がありまして、徐鍇さんが註釈した中には、古い反切が書いてありまして、
しかも、「~反」と書いてありました(「各」は「振莫反」、「格」は「鉤索反」)。
それで、もう大徐本の《説文解字》には、もう今の先ほど見た《廣韻》に書いてある反切に近い形で、しかも 「~切」の方で書いてありましたね(「各」は「古洛切」、「格」は「古百切」)。
だから、徐鍇さんが註釈したときには、古いタイプで書いてありまして、徐鉉さんが改訂をしたときに全部《廣韻》など、改訂された方に全部反切の発音を変えたんでしょうということでありますけれども、
その二つがあって、それらを更に等韻図といって、同じ漢字の音で並べた図があるんですよ!
《韻鑑》と言うんですけど、それらを徹底分析して、もう一方、それだけでは、分からないことがあって、
その漢字のリンクの関係は分かりますが、どうしても、その絶対的な音は分からない!
相対的な関係性は分かり、この漢字とこの漢字の(前や後の部分の)音は同じだということは、全部反切で定義されていますけれども、
ところが中身(定義に使われている文字そのものの実際の発音)が分からない。
じゃあ、どうしたらいいかと言ったら、彼はものすごい数の方言を集めたんですよ。
こうして、元々の原書はフランス語で書いたんですよね。
Bernhard Karlgren (1915-26). Études sur la phonologie chinoise, Upsala: K.W. Appelberg [Leyden: E.-J. Brill].は、彼の博士論文ですよね。
それを、どんどん、どんどん、何巻も四巻まで行ったのかな、
それを増強して、全体的に《中國音韻學研究》という趙元任、羅常培、李方桂ともうすごい学者ですよ!
彼らが訳して、一生懸命これを理解をして、中国に持ち込んだ。
この(カールグレンさんの)音韻学から、近代的な音韻学が始まって、
これは全部「各」という字に関して、全部調べて、
もう一つ、こちらは、この我々が見ているこの「各」と「格」でもってまいりました。
こちらもガーと集めてますよね!
まあ、日本語では、きちんと「kaku」と書いてありまして、漢音と呉音、
それとこれは高麗と書いてあるのは、朝鮮の漢字音とか、
安南と書いてあるのは、越南(ベトナム)の漢字音、
最初のところに外国の方に入った音、ここから南の方の現代方言で広州、客家語、これは広東省、
まあ、客家人たちは、福建省に住んでいて、その間、
それでここの辺りは福建省、
それで温州は、浙江省、長江より南ですね。上海は、その近くですね。
上海市という形で独立しているけれども。
それでここまでは南なんですよ!長江より南。
そして、こちら側が外国に行った(漢字の音です。)
最初にある辺りがかなり南の方言で少しこれを見たいと思います。
こうした中でこの辺りの方言は、非常に古い音をよく継いでいる。
それと外国に行ったもの、日本に行ったもの、朝鮮に行ったもの、越南に行ったもの、
ここら辺りとこれらは古い音を表していて、それでこの上は結構変わっちゃったということで、研究していきましたが、
まあ、現代的な表現すると、こんな感じで今の地図では、こことこことここが外国に行った漢字音。
漢字文化圏で全部、日本も含めて、朝鮮半島も含めて、越南もそうです。
それでこの南の方言は、長江より南はすごい古い音を継いでいるということで、
カールグレンさんは、もうこの点を全部集めまくり、ダーッと先ほどのように表にして、
中古漢語の音をそれから、こうじゃないかと、ちょっと戻ってみますか。
この音をブワーッと表した上で、ああ、元々は後ろでは「各」で-kが付いていたという、
古い音はこの辺りではないかと、当たりを付けて、
それで手探りの中で、そうして探したんですよね。
それで特定していきました!
我々はもう結果を知ってしまっているし、もうこれは100年も前の研究だから、どんどん研究は進んでいて、
それとこの発音記号の書き方は、私は(フランス語の)原本を持ってこようと思いましたけれども、
この中国語訳を持ってきたのは、発音記号が微妙に違ったんです。
それを訳した時に彼らが、IPA(国際音標、国際音声記号)でそれに書き改めたけれども、
それは当時の1940年頃のIPA(国際音声記号)でありますから、
まだ、その当時の状態でしたけれども、
私はそんなものをちょっと作ったんですよ。
これが現代的な意味で私が作り直して、
まあ、先ほどみたいにダッと表にできない、
ものすごい数になりますから、各方言がもうある程度、中古漢語から分かれた、もしくは上古漢語から分かれたものを含めて、
特にこの閩語は、古いんじゃないか、上古漢語から別れたんじゃないかという説もありますけれども、
でも、ある説ではやはり中古漢語から分かれた現代漢語の方言は、大きくは八系統ぐらいに分けられると、
非常にこういったもので、私は代表的な方言を持ってきました。
もっと、この中にはもいっぱいあるんですよ。
ものすごい数あるけれども、全部書き出したら、データ(情報量)が多すぎて訳が分からなくなっちゃうから、
一番特徴的な、その中で代表的と言われている。
まあ、代表的とは、何かと言えば、難しいですが、
話してる人が多い、その方言の中でも、ということで持ってきたんですよ。
やはり、これを見ると、南の方では、ちゃんと 中古漢語の音にありました-k(入声)が残っています。
言ってみれば、これらを全部合わせて、どうも、この日本語の漢音「カク」[ka̠kɯ̟ᵝ]もそうですが、呉音「カク」[ka̠kɯ̟ᵝ]で-kが残っている!
最後は母音「u」が付いてますけど「kaku」で残っている!
朝鮮語「각」 [ka̠k̚]でも、越南語でも「各」các, [kaːk̚˧˦]で残っている!
それでこちらも、皆そうです。
ちなみに「格」は、呉音では「キャク」[kʲa̠kɯ̟ᵝ]で少し違うんですよね!
というのは、それはすごいことに、これを見てみますと、
中古漢語では「各」kɑk̚と「格」kˠæk̚ で両方で微妙に音がちょっと違うところがあって、この母音がɑとæで違っているんですよね。
それで日本語でも、漢音では「カク」[ka̠kɯ̟ᵝ]になっています。
それで朝鮮語「격」 [kjʌ̹k̚]でも、ちょっと違うんですよね。「j」が入っています!越南語cách, [kajk̟̚˧˦]でも、「j」が入っています!
だから、中古漢語においては、少し違うその「ɑ」でない曖昧な「æ」という音が入ってたと復元されて、
通常、今では、この鄭張尚芳やBaxter-Sagartの復元が、一番最新だと考えられますね。
とにかく、南のほうが、本当にp, t, kとか、この入声と言いますが、
唐代の中古漢語にあったこの音は、やはり北の方で全部消えちゃった!
これをみればそうですよね!官話·京師片·北京話gé, /kɤ³⁵/でしょ!
晉語·並州片·太原話gah(eh)4, /kaʔ(əʔ)²/は、微妙ですね。何とか声門閉鎖音grottal stop「ʔ」で残っているか、 名残りかと微妙なところですが、
それで吳語·太湖片·蘇州話「各」koq4, /koʔ⁴/、「格」kaq(eq)4, /kaʔ(əʔ)⁴/も微妙ですよね。
贛語·昌都片·南昌話「各」goh6, /kɔʔ⁴/、「格」gah(et)6, /kaʔ(ɛt̚)⁴/においてもそうですね。
それで閩語·泉漳片·閩南話「各」koh(k), /koʔ(ɔk)³²/、「格」kek(iak), /keʔ(ɪk)³²/ですよね。でも、この古い音(文読音、読書音、文語音)においては、やはり「k」が残ってますよね!
湘語·長益片·長沙話「各」go2, /ko²⁴/、「格」ge2, /kɤ²⁴/も消失している!
これでこの客語·粵台片·梅縣話「各」gog5, /kɔk²/、「格」gag(êd)5, /kak(ɛt)²/と粤語·廣府片·廣州話「各」gok3, /kɔk³/、「格」gaak3, /kak³/には、「k」がちゃんと残ってますね!
ですから、この閩語、客語、粤語、広東や福建、南の方の本当に客家語、広東語、閩南語の方と外国に行った音では残ってるんですよ!
ですから、中々、古い形が残っている方言があって、そこからいくんということで、
それが分かったら、今度、中古漢語が分かったら、更に上古漢語に行くという形で復元して、
それでこの上古漢語が、最近分かってきて、
この私は鄭張尚芳さんと潘悟雲さんが再構した体系、あと、白一平(William H. Baxter)さんと、沙加爾(Laurent Sagart)さんが再構した体系で、この二つを常に出してきました!
これが最新の再構です!まあ、李方桂さん辺りから、鄭張尚芳やBaxter-Sagartからが、本当に厳密に比較言語学で音韻対応を徹底的に調べ上げた上で検討されているから、かなり信頼性の高くなっていますね。
カールグレンさんの中古漢語の復元は、先ほど見ましたようにあれは最初に風穴を開けたという意味ではすごく価値があるいい研究した。
すごく、もう先進性のある本当にインスピレーション溢れた研究だった。
だけれども、訂正がされて、どんどん正しく直されて行って、色んな観点から学者が、今まとまってきているという、
一番最新の再構を使う方がいいですから、
私はここに大体、引用して良いものがすごくよく、今回考えていく中で中核を成している非常に良い文献でしたので、
このあたりで全部合わせて、言ってみれば、漢語の中で復元していった上古音を研究したもの、
もう一つは漢蔵語族を研究していたものという、二つのルートで、これらの文献の中であると見てまいれたけれども、
最後にものすごい面白い話がありまして、
形声字、漢字の中にある沢山の文字、
今回は「各」と「格」で木偏がついている。同じこの部品「各」を持っている。同じかもしくは、近い音を持っていた!これを見てもそうですよね!
「各」*klaːɡ, *kˤak、「格」*klaːɡ, *kˤrakでして、Baxter-Sagart体系では、 が入ってる形でありましたけれども、
そうしたこの同じ部品を持っていれば、漢字では、皆知ってますよね!
似た発音をするだろうと、もしくは同じ発音であるものが多いだろうということで、
これは形声文字と言いますけども。
ずっとそれらをまとめた全体のグルーピングされたまとまりを諧声系列と言ってまいりましたけれども。
一つ面白いの例があるので見てみたいと思うんですよ。
そして、こちらが「酪」という字ですね。
小篆と楷書で書いてありますけれども。
それを例にして、 形声文字の成り立ちを見てみましょうということで、こんなものを用意しましたが、
もう、私これを調べるのが大変だったんですよ!
結局この「酪」とは、何かと言ったら、
やはり、《説文解字》からスタートしていくんですけれども、
これはどうも「乳漿」と書いてありまして、
「酪」は「乳」に関係する。
まあ、「酪」は酪農とか、我々言いますから、そういうことでありましたけれども。
それで音が鄭張尚芳ɡ·raːɡ、Baxter-Sagartはありませんが、似たような声符「格」を持つものが、沢山あるから、[Cə.rˤak]かと持ってまいってはいますが、
全体に括弧[]が付いているのは、「酪」は彼らは再構していませんが、多分、他の似た例から、私が勝手に推定しましたけれども、
それで見ますと、これは典型的な形声字ですよ。
どうしてかといったら、こちらの部分、これは酒。お酒の樽「酉」ですが、お酒の樽だったんですね。
もともと象形した壺で蓋が付いています。
殆どこれは金文の形から、小篆まで行ってるから、だから、まあ、金文の形は、今ここでは出しませんでしたが、
それで「各」は見てまいりましたけれども、
この部分は「乳清」などを意味していたりして、
そこから作られた「乳漿」だから、
馬乳酒の可能性があるんじゃないかと考えまして、
だから、このお酒を意味する酒偏「酉」がついてわけですね。
それでかつこの部分「各」が声符だと、
我々がずーっとしつこく見てまいりました「各」を声符として持ち、
《説文解字》は「醐」という「醍醐」、チーズみたいなものでして、
ここにやはり「酪之精」と牛乳などを精製してから作られるプロダクト(製品)と書いてありますけれども、
私はこれを見たときにびっくりしたわけですよね!
そもそも、古籍において、この「酪」がどう使われるのか、今度調べたわけですよ。
そうしたら、色々分かってきた。
ここの西漢·桓寬という人が書いた塩や鉄などの供給を論じた《鹽鐵論·散不足》「挏馬酪酒」の中に書いてありまして、
こうした所から見てゆきまして、もう一つ面白いことがありまして、
東漢·王充さんが書いた《論衡·超奇》「蜜酪辛苦」の中では、「蜜酪」が「辛苦」と対応して書いてある!
それで「辛苦」は、これも「辛い」や「苦い」とか、似たような(味の)概念が書いてあります。
この「蜜」と「酪」を出して、私はちょっとこんなことに興味を持って、「蜜」の起源を考えてみますと、
これはどうも「蜜」*mliɡ, *mitとなるんですけれども、
これ自身はBaxter-Sagartの再構音が、特にそうですが、トカラ語から借りたんじゃないかと!
つまり、中国の西側(西域)までずっと来ました。
まあ、印欧言語が発達して行ったところから言えば、
どんどん東に行った人たち、中国の西側(西域)までたどり着いたトカラ人たちは、(B方言、亀茲語で)mītという言葉を使っていました!
それだと言われています!
トカラ祖語ḿətəで究極的には、印欧祖語médʰuにあたいして、
更にこれが、古典ギリシア語μέθῠ、それでサンスクリットमधु, mádhu、英語mead、これらは全部、何を意味しているかと言うと、
結局これらは皆、蜂蜜ですよね。
英語meadという言葉は、蜂蜜酒ですよね。今は英語meadでは、蜂蜜から作ったお酒を意味していて、
サンスクリットमधु, mádhu、古典ギリシア語μέθῠでは、蜂蜜でトカラ祖語*ḿətəでも勿論、
印欧祖語*médʰuまで行くんですけど、実は更に印欧祖語も(別の言語から)借用されたのではないかという議論がありまして、
それはセム祖語*mataḳから来ているかと、私は興味を持ってしまいまして、ここには書いてないですが、調べてみましたけれども、
セム祖語*mataḳは、アッカド語𒈠𒋫𒄣, ma-ta-qu、もしくは、ヘブライ語מתק, m-t-q、まあ、セム語は三個の子音で一つの言葉(語根)を示すんですよね!
それでしかもそこからセム祖語*mataḳ、m-t-kできていますけれども、
シュメール語𒈠𒀜𒄣, ma-at-kum, /matqum/でも、それは更にアッカド人よりも前にいた楔形文字を発明した人たち、
その人たちが使った言語で、これは系統不明で、セム語とも、印欧語とも関係がないですが、
結構、長い時期、文章語として使われて、楔形文字を発明したから、セム人たちが入ってきて、アッカド語を使っても、
例えば、印欧言語のヒッタイト人たちが、ヒッタイト語を使っても、
楔形文字を使っている上できちんと結構長い時期、書かれていた言語ですけれども、
そこでは𒈠𒀜𒄣, ma-at-kum, /matqum/と書いてありますね(三つの子音があります)。
それでしかもヒッタイト語/mitgaimi-/においては、(𒃻𒆸𒊏𒆯𒆯, NINDA KUR4.RA KU7-KU7と表語的に書かれるため、ルウィ語𒈪𒀉𒂵𒄿𒈪, mi-it-ga-i-mi, /mitgaimi-/から復元され、)これは印欧言語ですから、印欧祖語*médʰuとは関係しまして、
それはこれらと関係してヒッタイト語/mitgaimi-/ですよね(ルウィ語𒈠𒀜𒁺, ma-ad-du, /máddu/はワインという意味もあります)。
だから、それらは、今のアッカド語、シュメール語、ヒッタイト語は、楔形文字で書かれていて、
それらを見ますと、どうもどこから、じゃあ語源が入ったのか、更に遡っていったとき、どうなのかと考えてゆくと、
基本的に何か三つの子音(m-t-k)が並んでるから、シュメール語では𒈠𒀜𒄣, ma-at-kum, /matqum/だから、
シュメール語は、古い言語ですけれども、長い時期に文章語として使われてきて、
セム語族(アッカド語など)から借りたかと、セム系からシュメール語に入ったということ、それはなぜ言えるかというと、
シュメール語はもともと三つの子音を持って語根を構成するような言語ではないのに、三つの子音を持っているということは、
外来語として(三個の子音を持つセム語族から)借りてきたと、
それでシュメール語は(語源としては)落として考えます。
今度はセム語の三個の子音(m-t-k)がありますが、
ヒッタイト語/mitgaimi-/に関しては、m-t-kに当たるけれども、
この印欧祖語*médʰuに関してはm と dʰ だけですから、
それでちょっと歯音dに帯気ʰがありますが、mとdだけです。
これを考えれば、むしろ逆に印欧語からセム語に行った可能性があるという議論が絶えないんですけれども、
だから、一応こうした順番には並んでいるけれども(アッカド語 𒃻𒈬𒌓𒆪𒌑 /matqû/→ヒッタイト語 𒃻𒆸𒊏𒆯𒆯 /mitgaimi-/やルウィ語 𒈪𒀉𒂵𒄿𒈪 /mitgaimi-/で印欧祖語*médʰuにm-t-q→m-t-k→m-dʰと変化して借用されたと考えてはおりますが)、
とにかく、印欧祖語*médʰuは、「甘い」や「蜜」などの意味です。
だから、もうどちらにしても、これは衝撃的だった!びっくりしちゃったことは、
もう、オリエントの中核をなす、バビロニアとか、メソポタミア文明のシュメール語やアッカド語、アナトリア半島のヒッタイト語など、
そちらの言語と漢語まで関係していると、ユーラシア大陸全体に突き抜けていると!
それぐらい言語のつながりがあるということには、衝撃を受けてまして、ちょっと行き過ぎたんですけれども、
元々、この「蜜」という字は、典型的な形声字なんですよ!
どうしてかと言ったら、じゃあ、先ず、これは「蜜」はなんて言うんだと、(漢人がトカラ人にたずねたら)mītと答えた!
じゃあ、これをどう表現したらいいんだ!
そうしたときに漢字を作った人たちは、
この亀茲語、トカラ語の中のクチャ語mītに近い音で(既にある文字の中で)どういう音があったかなと部品を考えるわけですよ。
そうしたら、 実は「蜜」も《説文解字》を見たら、とんでもなくて、
「蜜」という字は、今使っている「蜜」じゃなくて、この虫が二つ下にあり、上に「鼏」*meːɡ, *mˤ[e]kがあります、こんな複雑な字「𧖅」だったんですよね。
それで書いてあり、「虫」も二つありまして、
それでしかも、すごいことに、「一曰く」、ある言い方では、
「螟子」*meːŋ ʔslɯʔ, *[mˤeŋ] tsəʔになっている!
それでこれを私は上古漢語の音でちょっと調べたら、
「螟子」*meːŋ ʔslɯʔ, *[mˤeŋ] tsəʔでmītを一生懸命に二つの漢字で当てて、
言ってみれば、これは外来語でしょうね!
外来語を音写した、音で当てた!
それともう一つの発想がありまして、
これを分析をしたら、
先ずこちらから行きますよ。
こちらの我々の使っている「蜜」よりも古い形、
《説文解字》では、親字として、「𧖅」の方を主流として考えていた文字がありまして、それは「蜜」とは違います!
「𧖅」を見ると間違いなく、我々は使ってる「蜜」も「虫」がありまして、
意符「䖵」が二つあるから、「虫」に関係していることはあります!
「蜜」は蜂蜜で養蜂に関係するから、意符として「虫」をつけたんですね。
先ほどこれを「酒」に関係するから、酒偏「酉」をつけたのと同じ意符を付けた!
それは良いですが、じゃあ、今度は音の方、声符の方がどうなんだと、(言語を文字で表記をする上で)一番肝心なことは音ですよ!
声符をどのようにmītという音を(文字で)表現したか。
それを見たら、この漢字の部品「鼏」*meːɡ, *[mˤek]はあんまり見ない漢字ですけれども。
意符「鼎」の上に蓋が「冖」*meːɡ, *[mˤek]が(聲符として)付いていて、「鼏」*meːɡ, *[mˤek]という音でして、やはり近いですけれども、
音を借りたんですね。
更にこの部品「鼏」を分解したんですよね。
そうすると、更に意符「鼎」と声符「冖」に分かれていて、
このちっちゃい上の部分「冖」*meːɡ, *[mˤek]という音ではないかと、
何故なら、鄭張尚芳*meːɡだから、(Baxter-Sagart風にいけば、 *[mˤek]と勝手に推定しまして、)
それを更に行くと、どうも青銅器「皀」*pqrɯɡ, *qʰaŋの上にある蓋「冖」*meːɡ, *[mˤek]みたいな部分ですね。
そうして、この字自体は「冟」*hmjeɡ, *[qʰAk]ですけれども、こちらは全然、音が違っていて、
しかも、これを(Baxter-Sagartは)復原しなかったから、反切で書いてある近い文字と、もう一つは彼らが復元した近い方の部品を持っている声符が似ている文字から、こうじゃないかと持ってきました。ちょっとここは微妙ですけれども。
まあ、それはさておいて、まあ、「冖」*meːɡ, *[mˤek]まで分かればいいわけですよ!
この「鼏」*meːɡ, *[mˤek]と「𧖅」*mliɡ, *mitと当てたということ、
それで「鼏」*meːɡ, *[mˤek]という音に意符「䖵」をつけた!それでこんな漢字「𧖅」*mliɡ, *mitを作っちゃった!
それでこれは「甘い飴(蠭甘飴)」と書いてありますよね。
しかも、これ「虫」、我々が使うこの養蜂の「蜂」*boːŋ, pʰoŋ, *pʰ(r)oŋは、これ「蠭」で「逢」*boŋ, *C.boŋの下に「䖵」が付いているんですよ!
ですが、こんな(画数が多い)難しい字を使わないで、
今は「虫」が一つになって、しかも、「逢」の方の之繞「辶」がない形でして、しかも、蜂蜜の「蜂」という字です。「蜂の甘い飴」です!これでこの字(の意味は)そうだと書いてありますということですね!
それでその下に書いてあるのが、この我々が今よく使う「蜜」*mliɡ, *mitがあります。
今言ったことは、これに従って、要するに、これが意符「䖵」ですよ!これが声符「鼏」ですよと書いてある(从䖵,鼏聲)。
それで「𧖅」がありますね!
それで今言った、こんな難しい「𧖅」あるいは「蜜」は「宓」の部品に従うよ(𧖅或从宓)とこの音(鼏聲)と書いている!
じゃあ、「蜜」*mliɡ, *mitを今度は見に行くわけですよ。この「蜜」という字は、蜂蜜と関係していた。それで「虫」をつけた!
それで声符の方も、もうこれも典型的な形声字の構造を持っています!
この部分で秘密の上の部分「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]ですよね。
「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]は、Baxter-Sagartは復元しないけど、鄭張尚芳の復元と反切の方から行くと、やはり、この部品は[mrit]でして、鄭張尚芳[mrit]の方が、確実にきちんと復元してるから、
こちらで見てみましたら、「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]で同じ音を表しているということでありますから、やはり、そうなんだと!
それで更にこの部品「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]も分解できました!
先ほどのこちら「鼏」*meːɡ, *[mˤek]も、そうでしたけれども。
これを見たら、(「必」*pliɡ, *pi[t]に)意符として、屋根「宀」が付いていますが、「宀」は意符だから、音には関係しないです。
それで声符の方を見たら、「必」*pliɡ, *pi[t]ですね。
これは元々何を象形したかといったら、武器の柄の部分の形(「柲」*priɡ, bliɡ, *pri[t]の初文)じゃないかなと言われたりして、
まあ、そこは少し蛇足ですが、「柲」*priɡ, bliɡ, *pri[t]ですよね。
それで「柲」*priɡ, bliɡ, *pri[t]の「必」*pliɡ, *pi[t]の部品が付いて、「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]ですから、
とにかく、今のことをまとめると、まあ細かいこの分析まで行ってしまいましたが、
まあ、大きく考えたら、「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]だけ分かれば十分ですよ!
形声字は、つまり、上古漢語を話していた秦とか、漢とかの人たちが、
「𧖅(蜜)」という字を調べたら、実は戦国まで行くみたいでして、
戦国時代の楚文字(包山楚簡や上博楚簡)でもありました。(「虫」ではなく「甘」に従う「⿱宓甘」で)「蜜」が表現されていましたが、
どちらにしても、この文字を作った人たちは、「宓」*mriɡ, mliɡ, *[mrit]という音を思い浮かべて、mītに近いから、
また、というのはよく、要するに接中辞(infix)として無視できる。
つまり、「宓」[mrit]→「蜜」mitに(諧声系列の上でよく)対応します(接辞の有無を無視して諧声系列によくあります)。
そういうことで声符を借りて、この漢字を構成しました!
だから、これで今分かったことは、すごいことでして、
一つ、この「蜜」という字は、もう西の方のずーっと向こうの、
もう、メソポタミア文明があった辺りの地域から、言語的には全部ずっと関係しているという、
非常に遠隔地、遠いところから、ユーラシア全体で同じ言葉が、非常にこんな「蜜」は、本当に養蜂という技術は特殊だから、それが伝わったと同時に、その言葉も伝わって、それで上古漢語まで一緒でして、
しかも、それを我々は(日本語でも)「蜜」と呼んでますよね。これはすごいんですよね。
そこまで来ちゃってるという、それだけの文化の交流があって、
それで言葉とその内容がきちんと一致していることを見てこれました。
そうしたことを見てみますと、今回はこれは今の学問的に言い方をするとトカラ語B方言(亀茲語)mītから借りた言葉だったと、これはみんな支持している語源説でありました。
だから、今のことを先ずまとめて、じゃあ今度は「酪」に行くとどうなのか、
今回同じ発想をするわけですよ!
つまり、この同じようなことが起きていたじゃないかと!「酪」を見てみるわけですよ!
でも、結構、後の時代になりますが、南宋時代にも、戴侗《六書故》という字書の中に「酪」は「酒類」と書いてあり、
北方の人たちは、馬乳酒、馬乳とそのお酒を「酪」と呼ぶと言っていまして、「醍醐」とも関係していまして、
ここに引いた「酥」はチーズなどと、みな乳製品として関係してると説明してるんですよ!
この「酪」は基本的には、酒ということがバンと来ていますね。それで馬乳酒ときていますよね。そこから乳製品ということに関しても、酒偏「酉」が付いていると考察をされまして、
というのは、最初にそれを考えた人が、そう考えたんじゃないかと、
それで先ほど見ました《玉篇》の中にも、「酥」は「酪」と合わせて書いてあり、
これを少し私は調べちゃったんですよ!
「酥」*sŋaː, *[s.ŋˤa]は、鄭張尚芳はありますが、Baxter-Sagartは復元していないけれども、 また、この部品で形声字だから、結局同じ声符を持った字と反切の方で中古漢語の音から行くと、もっとかなり後だけれども、
彼らも実際そう論考しているから、Baxter-Sagartの流儀で行くと*[s.ŋˤa]かなと、
まあ、殆ど変わりないかと、「酥」*sŋaː, *[s.ŋˤa]は、どこから来たのか調べたら、
どうも突厥語*sag-に近いと、私は思っちゃったんですよ。
そういうことでカラハン朝で使われた中世のトルコ語、
突厥語とは、テュルク語系の言葉ですからね。
突厥は中国の文献に出てくる言葉でテュルクですよね。
要するに中国の西の方には、テュルク系の遊牧民族いたんですね!
それで更に古代の蒙古語saɣa-に入って、それが「酥」sŋaː, *[s.ŋˤa]に当たる可能性がある!
この語源は、要するに突厥人たちと、蒙古人たちと、みんな遊牧民族同士で中国の北とか西の方にいたんですよね。
それでお互いにそこでも言語貸し借りをしていて、
突厥祖語sag-(カラハン語は中世のテュルク語でもっと西の方だから)、そこから直接に蒙古祖語saɣa-に入って、それを聞いた漢人たちが、漢語で表そうとした時に、漢字でそれを表現しようとしたとき、「穌」*sŋaː, *s.ŋˤaの音を当てたんじゃないかと!
それで「穌」*sŋaː, *s.ŋˤaは、やはり乳製品を意味してるんですよ。
「穌」*sŋaː, *s.ŋˤaは、ということでいくと、私はこの「酪」に本丸を攻めてゆこうとしているんですよね。
この「酪」という言葉は、「酪」*ɡ·raːɡ, *[Cə.rˤak]から攻めるわけですが、
どうも、突厥祖語ayranから来ていて、それが蒙古祖語ayiragに伝わり、それが「酪」*ɡ·raːɡ, *[Cə.rˤak]に行っていると、
鄭張尚芳はこうしてますけど、Baxter-Sagartは分からない子音があるという、 まあ、これ自体がもう復元されていないから微妙でこのような言葉で鄭張尚芳が復元している漢字に関して、 反切が似てるものでは、こう言う音があったと *rˤakの部分は当たってるけど。
この前Cəは分からないけれども、蒙古祖語ayiragだから、*ə.rˤak, aj.rˤakにいくのが、(最初の分からない子音Cəの部分はəかajに相当して、)正しいかと、これで音を借りたと、
しかも、私が考えた、もう一つの例があって、
先ほど「酥」*sŋaː, *[s.ŋˤa]でもそうでしたけれども、
先ほどは突厥祖語sag-から蒙古祖語saɣa-で「酥」*sŋaː, *[s.ŋˤa]で最後に「a」が付いているから、蒙古祖語の方が近いわけですよ!
こちらも明らかですよね!
何故なら、突厥祖語*ayranで最後に子音「g」がないです!
蒙古祖語*ayiragに借りられた後に「g」が付いている!
それでこの「酪」という字は入声(*-g, *-k)の漢字で「酪」*ɡ·raːɡ, *[Cə.rˤak]で当てられている!
そういうことはどうしてかといったら、
ここの最後の子音「g」は、やはりあったはずだと、突厥祖語ayranじゃないと、鼻音「n」で終わっている!蒙古祖語ayiragは「g」で終わっている!
故に蒙古祖語*ayiragの方が入った可能性が高いという論考になるわけですよ!
それでそうして、今あちこちから考えて、どうもこれは新説かも分かんないです(笑)
「酪」は蒙古祖語ayiragから来て、しかもそれを更に遡れば、突厥祖語ayranから来ている!
突厥人も蒙古人も遊牧民族同士で仲良く伝えて借りたと考えられるということですね。
ちょっと、ここはもう一つ話が済んだんですけれども、
おもしろいことで見ると、テュルク系の言葉、これはどうも祖語*ayranと再構される!
これはどうしたかといったら、漢語もずっと遡っていって、殷周から秦漢まで古い音を復元しました!
それとこのテュルク語も蒙古語も、どんどん、沢山、今の言語の中でチャンピオンチップみたいにどんどん集めてゆき、
どんどん(比較再構して)ずっとその別れる前の言語どうだったのかを遡るわけですよ!
結構、テュルク系の言葉は皆、似ています!
もう、ここで挙げたのは、アゼリ語Azeriはアゼルバイジャン、トゥルクメン語Turkmenはトゥルクメニスタン、ウイグル語Uyghurは中国の西の方、カライム語Karaim、バシキール語Bashkirは、旧ソ連やロシアに沢山いたんですよね。
キルギス語Kirghizはキルギスタン、カザフ語Kazakhはカザフスタン、カラチャイ=バルカル語Karachay-Balkar、カラカルパク語Karakalpak、クミク語Kumyk、ノガイ語Noghay、カカス語Khakas、オイヨート語Oyrotなど、
それで一番有名なのが、テュルク系といえば、オスマントルコ語آیران, ayranでしょ!
それとカラハン語、中世のテュルク語で西の方にあった。中世のテュルク系の言葉ですね。
それは大体、イスラム教を受け入れたから、アラビア文字で音写されて、皆同じなんです!
どうも、ちょっと違うのは、ウズベク語ɔyrɔn、それとタタール語ɛyrɛn、韃靼人、それとチュヴァーシュ語uyran, uŕan, orenだけは、この子音の並びは一緒ですが、母音(a→ɔ、ɛ、u)が変わっていますが、全て子音が同じですから、再構は楽ですよね!
だから、すごいですよ!突厥系(テュルク系)の言葉は、ずっとぶわーんとトルコまで行っちゃった!
今度は東から西まで、要するにそうしたユーラシア大陸ですが、
でも、言語も殆ど一緒で変わっていないんですよ!殆ど皆すごいですよね!かなり遠くまで、全然、結構変わってないから、再構が楽でしたよね(古くから同じテュルク系同士でかなり激しい通商など交流が行われていていたため、言語が均一であることを示唆します)!
漢語は大変だったんですよね。ものすごく言葉がどんどん変わりましたからですが、(それは定住民族であり、狭い範囲で人が移動せず、相互の交流が少なかったことを示唆します。)
それで今度は蒙古語に関しても、そうなんです。
かなり変わってない!
だから、中世の蒙古語は、蒙古文字で、これはウイグル文字(が起源)で西の方(アラム文字やソグド文字)から伝わってきたアルファベットで表現されてるんですよ!
だから、きちんと音写ができます!
そうするとᠠᠢᠢᠷᠠᠭ, ayiraɣ /aiyirax/だった!
それで今のモンゴル語ではайраг, airagでして、これは馬乳酒ですよね。
全てこれらは馬乳酒ですよ!本当に先の突厥語でもそうだった!
それでカミンガン語Khamnigan、ブリアード語Buryat、ダグル語Dagurでも、蒙古系の言葉は全てairagでしょ!カルムイク語Kalmukでǟrəg、オルドス語Ordosでǟraqなど、全てはそれほど変わっていないです!
蒙古系の言葉も、昔の形とそれほどずれていないから、蒙古祖語(Proto-Mongolic)と突厥祖語(Proto-Turkic)は、かなりこれは楽に再構できます!
言語が殆ど一緒だということです!
それらを再構したかなり古い形に戻っていった、その時代、それ同士で比較をしないといけないんですよね。
そうでなければ、現在のトルコ語でも、これはオスマントルコ語とは、まあ、現在のトルコ語に近いわけですね 。
あとは現在の蒙古語は、ロシアのキリル文字に変えちゃったんですよね! それで書いてるけれども、同じ言葉で比較しても、そんなに違いはないから、
まあ、これはこれらはすごい言語的には近かったから良いですよ。
でも、できる限り精密にするには、その当時の上古漢語の時代と同じ時代で時代を揃えないといけない!
それで考えるとやはり、こうだろうなという思考に行くわけですよね!
そうして分かって来たり、「酪」*ɡ·raːɡ, *[Cə.rˤak]に関しては、前から言われていましたが、古典ギリシア語γάλαで「ガラクトース」galactoseという糖がありますが、
古典ギリシア語γάλαは「乳」ですよね。やはりそれから来ているという人もいましたが、
それに関しても、沢山問題がありまして、ヒッタイト語galaktar「養育する」から来ているという説と、
あと、乳は白いから、印欧祖語「白」*gĺ̑h̥₂-n-k̥-が語源とギリシア語の語源がそうではないかという人もいて、
印欧言語の中でも、語源が分からないものが結構あって、
もしくは、説がたくさん紛糾しているものがありますけれども、
ちなみに、ラテン語lacの方は「乳糖」lactoseでおなじみですけれども、古典ギリシア語γάλαと似てるからと言われますが、
ところが、語源の探究が、結構難しくて、 これはやはり、印欧祖語*h₂melǵ-「搾乳する」から入った可能性がある!
ラテン語lacは、*h₂meの部分が落ちて、lǵ-の部分から、lacが来たという発想が、確からしいという説もあり、これも紛糾しています!
それでそれは古典ギリシア語ἀμέλγωでも「搾乳」という意味でして、それでゲルマン語*melkazでして(ゴート語 𐌼𐌹𐌻𐌿𐌺𐍃, miluks、古ノルド語mjǫlk)、古英語meolc, melc「牛乳」で英語milkで同じだと(笑)
じゃあ、ラテン語lacと同じだということで、こちらは、結構、語源の探究は、漢蔵語の中でもそうだし、印欧語の中でも、
昔のことは分からないんですよ。今、残ってる資料から、その言語資料から推定してゆくしかないから、結構、諸説が紛糾していることをちょっとお話しました。
だから、こちらから言った説もあるけれども、私はもう子音の配列から、ここまでめちゃくちゃ対応していることも含めたら、
やはり、上古漢語「酪」*ɡ·raːɡ, *[Cə.rˤak]は、蒙古祖語*ayiragから入りました。
それともう一つは、ギリシャ語γάλαは遠すぎますよ! 近いところの方が確からしいです!
やはり、上古漢語を話していた人たちが接してた民族ですから、
蒙古人たちも、突厥人たちも、ということでありますから、
北の方の匈奴や烏桓と鮮卑など、 沢山の異民族と接していましたから、
そういったことは、確からしいといえます。遠くの言語よりも近い言語の方が借りたのが自然ですということもありまして、
私はこう思いました。
それでγαλακτο-φάγoςと書いてありますが、「乳」γαλακτο-と「飲む」φάγoςですが、
やはり、ギリシア人たちも不思議だったみたいでして、
相当トラキア人とか、サルマタイ人とか、スキタイ人たちは、
もう遊牧民族ですよね。そういう人は、ギリシャ人たちは、興味を持って記録を残してくれてると、
ホメーロスὍμηροςは、ギリシア語で一番古い吟遊詩人が残した詩文の原点、イリアスἸλιάςの中でトラキア人のことを書いてあります。
ここにきちんとヴェネツィア写本、一番古いヴェネツィアにあります写本を持ってきていますが、ギリシア語でここにきちんとγαλακτο-φάγoςと書いてあるんですよ(Homerus. Ilias. 13.1)!
ということで、本当にそれと記録が残っていて、ἱπποπόλων Θρῃκῶνは、トラキア人たちの馬乗りたちということで、
その記録の中でその人たちの中では、こうした乳製品を食べてる人たちが、ここにγλακτοφάγωνと書いてありますよ!
こうしてきちんと記録が残っているんですよね。
ホメロスの中にも出てきてびっくりしちゃう!
それでしかもヘシオドスという吟遊詩人がいますが、古い時代の歴史などを詩に残していて、すごいギリシア文学のもう古典中の古典ですよ!
それでこれは断片でしか残っておりませんいまして、要するに断片でしか残っていません!
彼の中には散佚した作品が多くて、引用された中でも、γλακτοφάγωνと書いてあるんですよね。
これできちんと乳飲みたち、乳製品を食う人たちという意味を含めて、記録が残っていて、
これはどうもサマルタイ人かスキタイ人について語っているかと、
それで彼らは面白いことに戦闘用馬車(chariot)、馬と馬車を使っていて、
彼らはそうした人たちと結び付けられています。
そして、実は「車」*kʰlja, *t.qʰAも、上古漢語でありますが、これもどうも、西から来た、外来語(トカラ祖語kuk(ä)le < 印欧祖語kʷékʷlos)から来たという説があり(また、先ほどの「蜜」と「螟子」のように上古漢語「軲轆」*kʰaː roːɡ, *kʰˤa rˤokとも二文字で音写され、チベット語འཁོར་ལོ, 'khor loにも借用され)、
やはり、この乳製品を食べること、馬を使った馬車など、そうした遊牧民族がもたらしたと、ギリシア人たちもそのように認識していたことが分かって面白いですね。
それが西の方でして、東に行き、殷の人たちにも影響を与えたとは、本当にすごいんですよ!
こういう事、東西での影響は、遊牧民が媒介して、色んなものを伝えたという、
(ユーラシア大陸の)中心から、西から東へと遊牧民がいっぱい動いてたんですね。
ヘロドトスは本当にすごいですよ!
ギリシア人たちの《歴史》を書いた中では、
スキタイ人についてΣκύθαιと書いてありますね。
その語る中で何を言っていたかと言いますと、
これはここに書いてありますよ。ミルク、結局γάλακτοςということでして、
彼らはそれを飲んでると書いてありますね。
だから、スキタイ人たちは、牛乳を飲んでいると表現してます!
しかも、ヒポクラテスは医者さんですよね!
ギリシアの医学者の祖、ヘロドトスは歴史学者の祖と言われますが、
この人(ヒポクラテス)が書いた中でも、中々、面白いことが書いてあって、
やはり、彼らは肉を蒸して食べたりして、牛乳を飲むと書いてあるところですね。
ですから、γάλα ἵππωνと書いてありますよ!
馬の乳γάλα ἵππων、それでここでは、肉を食べると、すごいビックリしちゃいました!
私はヒポクラテスが西で書いたことが、《漢書·爰盎晁錯傳》の中に「胡人は肉を食べて、乳を飲む」、つまり、牛乳を飲んでると書いてある!ヒポクラテスと《漢書》と《後漢書》にも同じことが書いてある!すごいよと!
これはもうギリシャ語の文献と漢語の文献が一致してる!同じ事を遊牧民族の風習の中で、かなりこれは、やはり特殊ですよね!
定住民族から見れば、かなり不思議なことだったから記録したんですね。
しかも、この《後漢書·烏桓鮮卑列傳》は、烏桓と鮮卑は遊牧人の名前ですね。
これは突厥とは違う、匈奴ですけれども、もっとそちらの東側にいた民族ですね。
結構、当時、中国の北とか、西の方にいっぱい遊牧民族がおりまして、
そうした列伝の中で色んな風習を書いているという中にも表現して出てきちゃう、
だから、この「酪」は明らかにそういうことから考えて、馬乳酒と関係するとは、
色んなその遊牧民族の風習が漢民族に取り込まれていったということで、
それが形声字を作る時に本当に典型的ですよ!
これは一つ別の語源ですよね。
突厥語から蒙古語に入ったこの言葉から、蒙古祖語*ayiragに(文字を)当てたい、
そうしたら-ragの部分に注目して、結構、見てきた中で*-g, *-kの部分が落ちた部分*rˤaでも、当たっている部分がいましたよね。
だから、この*rˤakの部分を思い浮かべたわけですよ!
*rˤakの部分を聞いた時に昔の人が、よし!じゃあ、これで声符は「各」で行くかと!
じゃあ、これは馬乳酒だから、意符「酉」は酒で行こうということでして、
これはものすごいシンプルな発想ですよ!本当にこれが形声字の作り方の典型例じゃないかと話してまいれたと思います。
本当に私、今回ここでお話したかったことは、
「酪」は形声字ですね。ここは(意符として)酒「酉」が付いている。まあ、これは馬乳酒ですよね。
それでこちらの(声符として)「各」は音を借りてきましたよね。
それでは、ちょっと無味乾燥すぎると!
やはり、われわれKF-Schola(系譜でたどるユニークな人間の歴史や文化)をしているから、とても大事な一つの目的は、
こうした言語を見ていく中で、その文化をみたい!
それでしかも今回はもうめちゃくちゃですよ!
これはユーラシア大陸をバーンと見て、KF-Scholaは、地球の人類のユニークさを探究したいという、正にその通りですから、
もう、本当は文字の構造だけ言おうとしていたら、もうどんどん発展して、もうこれが上古漢語の語源じゃないかという発想まで浮かんできて盛り上がり過ぎましたけれども、
もう一つ面白い話がありまして、 もうこの形声文字に関しては、中国語で現代においてもよく行われることですよ。
例えば、元素記号もあるんですよね。様々な化学で色んな元素をどんどん特定していきましたけれども。
面白いことに日本語では、例えば、弗素という元素、英語fluorineと言いますね。
英語fluorineという言葉は、元々「蛍石」fluoriteから来ていますけれども(更に蛍石が溶融剤として用いられたことから、ラテン語fluor < 印欧祖語*bʰlewH-流れから来ていまして)、そこから抽出された元素だから、fluorineと言いましたが、
今度はそのfluorineに一生懸命に漢字を当てるとき、そうかと!この「弗」という字で「弗素」と当てました。
fluorineのfluorの部分を「弗」で(宇田川榕菴が「弗律阿里涅」と)音写、音で当てました。
日本語では弗素と言ってるんですよね。
基本的にこの否定辞の「弗」ですよね。
それを借りた「弗」で書いていまして、
それは中国語では、元素記号を全て一つの漢字に入れたいと、本当に見事に全て一つの漢字になっているんですよ。
それで「氟」を見ると、弗素は気体ですから、気体の意符「气」に声符「弗」を当てちゃったという、それで一文字にしちゃったんですよ。
つまり、この「弗」を声符として使って、それで意符として、気体を意味するから、「氣」の上側の部分「气」を付けました。
それで大体、中国語の元素の漢字の意符には、三つありまして、
一つ目は、今みたいな気体系「气」で「氣」という字の上の意符を付けたもの、
もう一つは、「石」という意符を付けたもの、やはり固体ですから、
もう一つは、金属である元素が多いから、「金」を付けているもの、
大体その三つがあるんですよ!
じゃあ、今度「石」の代表例としては、ちょっといろいろと見ていて、じゃあ、何を取り上げてゆこうかなといろいろと見ていたら、
セレンseleniumという元素がありますけれども、これはギリシア語σελήνη「月光」から来ていて、これは月明かりですよね。
それからseleniumと付けました。
それから行きまして、そのセレンseleniumは、中国語では、意符「石」をつけて、声符「西」を付けて「硒」としました。
それはどうしてかといったら、「西」は官話xīですね。だから、セレンseleniumのse部分の音を当てていて、「硒」xīとなりました。
ということで、この「酪」と「蜜」と同じ発想で作っている形声字だと!
ちなみに、先ほど「弗」に関していえば、日本語の弗素と日本人(宇田川)が訳したものを中国人は一字に入れたいから、いいやと言って、
中国語でも、やはり、弗素の「弗」は、中国語(官話)fúと読むんですよ。
それで広東語(粤語)だとfat1、客家語だとfud5、閩南語だとhu̍tですね。
だから、これは日本語で弗素と当てたものを「氟」と一文字に入れ込んだから、
まあ、ある程度は音は日本語(の漢字音)でも音写していたから、
それは中古漢語から出た音と言いましたね。
日本語の漢字音(呉音や漢音)だから、今の中国語でも、(中古漢語の音をある程度)引き継がれているということで、
厳密に言えば、日本人が音写したものを一つの漢字に入れちゃったっていうことでありますけれども、
この「硒」seleniumに関しては、もう本当に調べてみると、中国語で北の方の北京とか、北方官話においてはxīですよ!
しかし、セレンseleniumと全然違うじゃないかと怒られちゃうかもしれないけれども、
広東語(粤語)sai1ですよね。sai1の方がセレンseleniumの音に近いですよ!
これは絶対に南の方で音写されて、そこで形声字ができて、それで意符「石」に声符「西」が付いた文字「硒」が、そのまま北でも使われたかと、
閩南語は更に近くてseですよね。セレンseleniumのseに当たる!
だから、北の言葉よりも、南の広東語や閩南語の方が、英語seleniumの音に近いと言えますから、
南の方で音写された漢字「硒」が、北にそのまま伝わったということ、
あと、もう一つ、金属の金偏「金」があると申し上げましたけれども、
その中で良い例が一つありまして、
我々が見ております「各」ありましたよね。「酪」の酒編「酉」ではなく、金偏「金」になってる「鉻」ですよ!
つまり、我々がずっとしつこく見てまいりました「各」を声符として持っている。
「金」に「各」はクロムchromiumだと。これはギリシャ語 χρῶμα「色」でクロムの化合物は、結構色が多いんですね。赤と、緑とか、すごく綺麗ですよ。
だからだと思われる!
それでクロムに関して言うと、ずーっと我々は見てまいりましたけれども、
この「各」は中国語(官話)ではgèですね。
だから、クロムchromiumのchrを「各」gèに当てた!
英語chrの部分の発音を「各」gèに当てて、
それでこれは考えてみると、広東語(粤語)gok3だから、最後にkが入っている。
客家語gog5、閩南語kiakもこの「各」という字は入声字だと言いましたね。だから、「k」の子音で終わってる!
酪農の「酪」も「k」で終わっていることでありますから、
やはり、chromiumの場合は、私が思うには、北の言葉で「各」gèが与えられたと考えました。
面白いことに三つ挙げてきた中で「氟」弗素の場合は日本人が作ったものを一文字に入れ込みました。
まあ、音はある程度みんな漢字圏で一致しているから、一緒だというのを含めて良かったということで入れた。
「硒」セレンの場合は、南の方の広東語の方で音写されたものが北に行ったかと。
それで逆に今度は「鉻」クロムの場合は、北の方で音写されたかと、
全て位置が違うけれども、もう一回、漢字ができてしまうと、もう「鉻」がクロムと認識されたら、全部使われるという、
まあ、日本人は、この元素記号は一つの漢字では使っていませんけれども。
これは、中国語を学んでいる日本人ぐらいしか知らないですけれども、
ということですごい、これは全然違う語源だったですよね!
もう、ラテン語もあり、ギリシャ語もあり、まあ大体、元素はラテン語かギリシア語で名前が付けられているのが多いんですよね。
そうして全然違う語源のものが、そうした音を借りる。
先ずは仮借をして、それでもう元の意味が、声符で書いただけでは、(同じ声符にものすごい数の言葉が増えてしまうと)分からないから、
意符を加えて、これで一つの意味としてのパッケージ(文字)を生み出すと。それが形声字でしたということでして、
色んな例を挙げながら、楽しく形声字について、見てこれたと思います。
(続編をお楽しみ下さい。チャンネル登録といいね👍を下さりますと嬉しいです。ここまで御覧下さりまして、ありがとうございました。)