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モーツァルト 鼻歌入で楽しみましたチャーミングなセレナータ・ノットゥルナMozart "Serenata notturna", KV 239

モーツァルトのセレナータ・ノットゥルナはチャーミングでした! Serenata Notturna, KV 239(1776年1月)についてお話ししました。ソナタ、メヌエット、ロンド形式と当時の大切な音楽の様式をぎゅっと凝縮された一つの作品で見てゆくことができました。

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2021年2月10日

皆さま、こんにちは!

今日はモーツァルトの続編ということで、またモーツァルトの作品やっていこうと思います。このシリーズでは、思ったんですよね。モーツァルトのパッション!それを伝えるチャレンジじゃないかと言うことなんですね。

どういう意味かというと、実は基本的に作品を見ていきますと、もう楽譜に書いてあるモーツァルトの発想を、もうできる限り、モーツァルトの頭がどうなっているのか、

彼がもう何を伝えたかったのか、そういうことをできる限り、汲み上げて、それをそのままお届けできないか、シェアしましょうと、皆さまとシェアしたい!

そういう気持ちから続けていくことになりましてね。今回はセレナータ・ノットゥルナ(Serenata notturna)、鼻歌♪♪♪♪をやっていこうじゃないかと思いましてね。

もう、今日は大変上機嫌になっておりますけれども、もう素晴らしいモーツァルトのパッションが入りました!

ということでやってまいりましょう!それでこの曲は、もうオトマール・スウィトナー(Otmar Suitner)という、もう素晴らしいモーツァルトを一杯演奏してくれた人が、

もうこうした東欧のエテルナ(Eterna)というレコード、そこで録音した音源を聴いてみようということでして、以上に輝かしい素晴らしい録音です。

それでお決まりのいつものケッヘル・カタログを見てまいりましょうということでして、この曲ここに書いてありますね。これは8版ですけれども。

この曲は1776年にザルツブルクで書かれて、この当時は結構、室内とか祝典とか、こういったセレナード(Serenade)という曲を演奏していましたが、祝典音楽で非常に楽しくなる音楽を書いておりまして、モーツァルトもこの近辺の年には、もうすごい数、書いてるんですよ。

でも、このセレナータ・ノットゥルナ(Serenata notturna)を何で選んだかと言いますと、

すごい面白い、これはただ楽しいだけではなく、実はこのKF-Scholaだから、ちょっと真面目(笑)に行くんですけれども、

この最初はこれ第1楽章はこれは先ほどの鼻歌♪、これはマーチ、行進曲ですよね。

しかも、この作品は、この一楽章は、ソナタ形式で書いてあり、後でそれを見ていこうと思うんですけれども。

それで二楽章はメヌエット、鼻歌♪、これはメヌエットとトリオと言いまして、メヌエットを演奏して、真ん中にトリオを演奏して、三部形式になっている形式です。

そうして、三楽章はロンド形式と言い、また、これも西洋音楽で重要な形式が三つ揃っているということでして、

これはとても音楽の構造 structureを説明するためにも、すごくもう凝縮されている素晴らしいじゃないかと思って、

皆さまとやってまいりたいと思うんですよ、ということで、早速もういってしまいましょうか!

この楽譜を見るとこの最初のところに序奏(introduction)、前奏みたいな鼻歌♪がありますよね。

そうしたら鼻歌♪から入ってくるんですよね。これもいいんですけれども、中々気持ちいいんですけれども、

ここで第1主題が出てきて、これここで最初はこの提示部(exposition)と言いますが、もう見せる主題が出てきて、ここでまたオーケストラが出てきて、それでまた

この旋律が出てきて、また次のまた別の旋律が出てくるということですけれども、

それで次のこれは半分まで行った後に、ここで次は前でできた主題を今度はアレンジするという部分になってまして、

展開developするわけです。ここでどんどん発達してくる、発展してくる、そこでどんどんやって行くとですね。

最後にまた最初が出てくるということで再現部(recapitulation)言いますから、recapitulationは、もう1回ポンと最初が出てきて、最後にcodaで終わるわけですが、

そうした形式で結局こうして今見ていきますと、この音楽の楽譜は見取り図みたいでして、大きく見て、

それでもう一つこれでこの楽譜を見て感じることは、面白いことにこの次はこの四個のグループ、それとティンパニー「ダンダンダンダン」が入ってますが、また四つのグループ、

つまり、通常西洋音楽とは、四声体が基本で弦楽四重奏みたいな形でして、それが2つありますが、これは何だといえば、

バロック時代によく合奏協奏曲concerto grossoという様式がありまして、そうした中でこうしたもう全ての音が鳴る状態と、solo(か小編成)が少し入り、またtutti, soloが対比していて、

それで更にそれは遡ると、これは結局四のグループ、四のグループ、それが二手に分かれて、複合唱的(polychoral)と言いますよね。これは複合唱形式(cori spezzati)と言いまして、

昔(ルネサンス末期に)四声体で歌ってた合唱をヴェネツィアのサンマルコ大聖堂の音響効果を使い、右翼と左翼に合唱を分け、ステレオ効果みたいに右と左にパーンと音楽をして、もう音の世界、音場がものすごく広く感じる技法でありましてね。

それもここから来ていまして、結局これは別の言い方をすれば、それがバロック時代になった時にコンチェルタート(concertato)と言い、

こっちから来たら対比、強いところと弱いところの対比でして、音楽にそのメリハリをつけたりするシステムも見られまして、これはもう、面白いですね。

ですから、フォルテとピアノの対比ですけれども、それがすごく効果的に使われてまして、こうしたことも見ていけて、この先程からはまっていますが、

この鼻歌♪の部分という、モーツァルトのヴァイオリン・コンチェルトの四番がありまして、この239番より、少し前だったかな。210番台にありまして、218だったかな。

それでその主題がすごく似てるんですよね。だから、モーツァルトの中では、結構作品同士であそこで出てきた主題が、「あ!こっちでも出てきている」ような、彼の頭の中で気に入った素材を色々使っていて面白いと言うことでして、

実際、それではその効果がどういうものか聴いてみましょう!

いきますね!鼻歌♪

気持ちいいですよね。

ここでtuttiになっています。

これは少し装飾を加えてるんです!(前奏から始まり間はパートの独立性が高まりますが、ここで縦に揃います。)

それでここ違う主題が出てきましたね!(第二ヴァイオリンのリズムが独特で)しかもこれはドミナントで出てきますね。

イ長調になったかな。

ここのティンパニー、ダンダダダダ、ダンダダダダ(ときて、旋律主体の部分からきて行進曲のリズムを思い出させます。)

ここですね。

気持ちいい、流れてきます!このなめらかがですね。ここはmassive!

ここは(装飾音が付けられて)変化球で来ていますね。

すごく歯切れがよい。付点が入っている。

ここ面白いですね。短前打音(acciaccatura)。

第一ヴァイオリンに対して、休符を置いてから第二ヴァイオリンが付き添います。)

ここもきびきびしていて、なかなかいいですね。(そしてヴァイオリンで重音が奏でられて拍頭が強調されます。)

ここのティンパニーも(引き締め役で)いい仕事してますね!

(モーツァルトは弦楽器のパート全体をリズムセクションとして打楽器のように用いています。)

それでここは、フォルテとピアノがなかなかいいですね。(pとfが細かく書かれて、裏拍の強調がなされ、拍感を弱め、リズム語法の上で前半部分と大きく対比を生んでいます。)

こっち(下)のグループですね。

対話していますね。このグループがお互いにエコーみたいですよね。

もしくはこれに対して応じています。

それでしかもピッチカート、ここはフォルテになっていますね。

もう一つ(のグループ)が更に(きて高いパートでまた元に刻んでいたリズムを思い出して、下のパートへと浸潤させるようにして、元の拍に戻りゆきます。)

(そして)四倍ぐらいの(音響になっています)

また、ここで入ってきましたよね!

大体そうするとドミナントでくるんです。

五度上に来るわけです。しかも、一つ臨時記号が増える形で転調するわけです。

もう一回、最後にrecaputulationして、最初に戻ってます!

ここのフォルテとピアノの微妙に細かいこの動きは、モーツァルトらしい管弦楽法ですよ。

それでピッチカート。(パートごとに違う拍を刻み、リズムの複雑にして、全体で揺らぎが出てくる効果を生みます。)

そんな細かいんですよ!アーティキュレーション、中々音符のつながり、塊がいいと繊細だと言うことですね。ここはすごいパッション!

もうちょっとで今響きが暗めになったんですよね。

それでここは戻ってきましたね。

という感じになってました!こうして、全体の見取り図をいうと、結局ここで最初に前奏が入りまして、

それで次にここで第1主題が出て、また少し間に出てきて、それが少し、変化球みたいな形できて、

それでまた来て、更に第二主題が出てきて、それでしかもそれが属調と言い、元々(♯が)二つ付いてますから、ニ長調(D major)ですよね。実際これはニ(D )から始まりますから。

それに対してここはAですね。これは日本語でイ長調か、イから、A、ラから始まってますよね。

ということで、ここはドミナントの関係になっているんですよ。つまり、五度上になっているんです。

それでここにきて、それで一旦、クローズしますね。ここで閉じますね。それでカデンツを打って、そこから、次にこちらに来ると、この発展させるという、ここのところはとても繊細で味わい深い感じでして、昼だと思ったら、夜みたいな感じになって、少しゆったりしていましたね。

それでまた夜が明けてきますと、また出てきますと、再現部(recaputilation)が出てきますということでして、

もう一つ、そういう最初にいき、それでcodaで終わりますから、モーツァルトはこうした様式を使ってますけれども、結局この様式は、モーツァルトはすごくそれにフォームに従い、音楽をよく書くんですけれども、

この作曲をする時には、ある程度頭の中でこの様式は、こうだと念頭においておくと、その中でプランを立てやすいということで作曲の中でフォームは作る側にしても、弾く側にしても、

アイディアを整理している意味で、ものすごく大事だと分かると思うんですよね。

それで次のフォームにいって見てみますと、これですが、今度はメヌエット、これは結局フランスの宮廷音楽からですね。

フランスでは、ムニュエ(menuet)と言ってましたが、ヨーロッパ中に伝わっていって、イタリア(menuetto)でも、ドイツ(menuett)でも、このメヌエットが、モーツァルトの時代に非常に愛好されてて代表的でした。

モーツァルト自身も一番小さな時にメヌエットを沢山学びましたし、すごく基本だということですが、

このリズム、鼻歌♪と来るパターン、このリズムはロンバルディアと言いますが、この逆付点リズムといい、

最初の方がこれが短くて、次はつまりだから軽いアクションがパカーン、あ、軽いといいますか、この短い、失礼しました、

短いところから、パーン、タタンと来るリズムが沢山出てきますが、これが特徴的で中々チャーミングということです。

先ほどの第一楽章の非常にチャーミングでしたが、もうおどけたような鼻歌♪と、これは少しユーモラスですが、これも負けず劣らずユーモラスですね。

今度はチャーミングですよ!先ほどはユーモラス、こちらはチャーミングが出てきていると、モーツァルトらしいですよね。

それをじゃあちょっと見ていこうということですが、先ほどもちょっと見ましたけれども、このアーティキュレーションと言いますが、この六つの音があるとき、最初のこの四つがつながっていて、残り二つですよね。

これは微妙な味付けというか、音のまとまりが、本当に細かい、彼はすごく繊細に書いていて聞き所ですしね。

中々このパート間の受け渡しなんて、このあたりんども期待できるんじゃないですか!ここはもう面白いんじゃないかな!

先ほども言いましたけど、応答関係、エコーみたいな、こだまみたいに聞こえるところがいいということで、少しじゃあ実際に聴いてみましょう!

この休符の入れ方がは、チャーミング、可愛らしいんですよね!非常にチャーミング!

ここもなかなかいいですね。

ここ受け渡していますね。これを上の二声を受けて、こちらに伝えましたね。上からこう来ておりますね。

それでここは中々面白い!

臨時記号が一つ増えてますよね。

このリズムがいいですよ。乗せられていきますよね。

やはり、すごく三拍子ですけれども、メヌエットはこれがやはり、よく表れていますよね。

ここがトリオで(楽器編成が)半分になり、しかもオブリガートでタタタ、三連符がここで一緒になりました!

この間は装飾していますね。

ここで一緒になるんですよね。なかなかいいですね。

この前打音!

これ、モーツァルト節(笑)

少し変えてきたけれど、一緒に(なり、)

ここなんですよ!(音が暗めになる!)

ここからモーツァルトらしい旋律がきて空いてますね!(他のパートが)休符で(美しい旋律を)聴きやすいです。

ここです。

なかなかここも別の見方をすると、音がどんどんきていいですよね。

この休符で空いてるところは、なかなかこれもいいんですよ!

受け渡し、なかなかいいですね。味わいがあります。

ここも先ほど申し上げましたスタッカートで良かったですね。

本当に素晴らしい一つ一つのパートの役割がきちんとはっきりと分けられて、その中で曲の中でチャーミング度をアップさせる貢献をしていると感じじられました。シンプルですが深く聞こえる、これはモーツァルトの真骨頂ではないでしょうか!

そうして、メヌエットもトリオも、またメヌエットも聴いて戻りましたけれども、

今度は最後はロンド、結局これはフランス語から来ましたね。元々これは文学作品などで主題となる詩の一行があったら、それでまたそれに対して、変化球が来て、また主題に戻って、また別のバラエティ、バリエーションが来て戻る形でして、それが音楽にも、また応用されましたが、

元々音楽と先ほどそんなにはっきり申し上げませんでしたが、一番最初の付点リズムがありまして、それでメヌエットにもありましたよね。

付点リズムが逆になっまして、それはロンバルディア、そういう付点リズムはダンスから来て、また、声楽からも来ていたりして、本当に音は基本的にはダンスと歌なんですよね!

踊りと歌の源泉から来てると言えますが、それで結局器楽曲にも応用されていきますが、

次これを見てみますと、最初のこの主題があり、何回もこれが出てきますから、ちょっと聴いていただいても、なかなか面白いんじゃないかなと思うのでね。

まあ、これをもう聴いていきましょうと、そうすれば聴けば分かるということでやってまいりましょう!

ここはチャーミング!

このキャン、キャンという前打音が、チャーミングですよ。

少し変えてきましたね。

これ全体が鳴ってますよね。

それでフェルマータで休符、最初のが少し短く出てきました。

ここはフゲッタでこの旋律がこだまのように出てきまして、

ここも民謡みたいですね。

ここで一緒におおスタッカート、楽しい民謡みたいな旋律!

ここいいですね。転調が味わい深い!

おお、合っていますね。

最初のこのモチーフが出てきますよね。

それでここでポンと来たら、終始して変わるわけです。

これは付点リズムでフランスの序曲みたいですよ。

いきなりおどけているのかと思ったら、真面目なフランスの序曲やオペラ、バレエとかが始まる最初の幕開けの曲、リュリ何かが始めた、この重厚な。

これはヘンデル風ではありますが、

すごくいきなり出てくるんですよね。

それで(間奏で)繋いで早くなる。

この楽しくなってきました!

この間がいいですよね。

これで全体的に今のところがオーケストレーションされていましたね。オーケストラみたいになり、

ここは対応、細かい休符があって応じてます。

(少しずつ盛り上げてゆく間奏)

これがモーツァルトらしい休止です。

これに戻ってきましたね。最初に

中々面白いですね。ここだけが動いてますよね

ここは先ほどと同じなんで味わいましょう。

このピッツィカートで先ほど少し出てきたが、それが今度(大掛かりにきました。)

一拍目が抜けている面白い。なかなかうきうきここがね。

モーツァルトは一拍目を下の方(根音)にして抜かす。こういう方法。

ああモーツァルトらしいリズムですね。ここにもありました。

また出てきましたね。最初がね。

最後(のcoda)

こうして、なかなか魅力的なモチーフが沢山出てきて面白かったと思うんですよね。中々モーツァルトらしいとは、このもうジョークみたいなおどけた感じのところに、いきなりこの重厚なフランス風でヘンデル風の序曲(overture)が出てきて、それでまたどんちゃん騒ぎみたいになっていました!

ウキウキするコミカルな感じが中々面白かったですね。

全体的に見てみすと、こんな形で曲全体が一楽章、二楽章、三楽章、それぞれが魅力的でしたが、

大体、モチーフとなるアクセントとか、付点のリズムは、これも結局は踊りから来て、フランスでは結構多く使われました。

そういった全体の統一性もよく考えられ、勿論、調も一緒に作られていたと思います(調が同じことは、一連の流れの中で楽器を持ち変えなくて良いという実際の問題もありました)。

今回これでソナタ形式、次はメヌエットと見てみましょう、メヌエットとトリオ、それとロンドということを一、二、三で見れてこれたと思います。

そして魅力的なモーツァルトらしい音の使い方などが出ていて面白いと言うことで、今回も大変盛り上がりました!

今後とも、「モーツァルト特集」と言いますか、モーツァルトの気に入ったものからやっていこうと気分に合わせ、今日はもう楽しかったから、Serenata notturnaになりましたが、

また作っていきたいと思います。閃きでパパーンときたものをいたします。今回もありがとうございました。

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