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モーツァルト 最高傑作「アヴェ・ヴェルム・コルプス」ニ長調 Mozart Ave verum corpus D-Dur, KV 618

モーツァルトの最高傑作「アヴェ・ヴェルム・コルプス」ニ長調 Mozart Ave verum corpus D-Dur, KV 618(1791年6月17日)についてお話ししました。

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2021年2月27日

皆さま、こんにちは!モーツァルトまたやりましょうということでですね。今回はこのこちらレコードでておりますけどね。モーツァルトの作品の中でも最高傑作の一つが出ましたけれども、このAve verum corpusともう最晩年の本当に素晴らしいということで響きが美しい!もう名曲中の名曲ですけれども、もう音楽史から言っても、もう大変な名曲ですけれども。

こういった形で今回美しいレコードがありましてね。こういう名盤ですけれどもね。Eratoというフランスのレコード会社が1950年から1960年くらいモノラルからステレオにかけて、もう名盤を連発したということで(ジャケットのデザインも)美しいということで置いてありますけどね。

このモーツァルトのAve verum corpus、我々はよくこういった作品を見るときにモーツァルトの周辺をすごくよく研究したりはするんですけど、なかなかじゃあこのそもそもこのAve verum corpus自体はどこから来たのかとか、そういうことってあんまり問われないんですね。

だからそこを簡単にもうダイジェストにちょっとそこ見てから、聞いてみたいなという心づもりでおります。

そういった形で先ずいつものモーツァルトのケッヘル・カタログを見てまいりましょう!

こちらなんですけれども、ここに書いてあるんですけど、この曲はバーデンと(いう場所で)1791年ですから、もう亡くなる半年前に書かれたということでして、本当にもう最後ところでありますけれどもね。

モーツァルトのカタログもきちっとありましてちゃんと記載されておりますということで見てみますとね。どこにあるでしょうか?ありました!こちらですね。

ここにちゃんと書いてあって、最初(の部分)と、それでどこにいったのかということも、ウィーン以外の場所ではちゃんときちっと書いてくれてますいうことでね。

モーツァルトの奥さんが、湯治のためにバーデン(Baden bei Wien)という温泉地に行っていたということで、そこですごい親友がいてモーツァルトとハイドンの親友がいて、合唱指揮者だったんですけれどもね。そういったことを指導したりしてたみたいでして、その方にいろいろお世話になってありがとうっていうことで書いたということで見て取れたと思うんですよ。

そしてこのAve verum coupusという、この 歌詞自体は、どういうその意味を持って、どういう歴史的なものだったのかとちょっと見てみたいと思うんですよね。

こちらなんですけど、いや、もう全然違うのが出てきたと風にびっくりするかもしれませんけれどもね。そもそもこのAve verum coupusは、これは大きな広い意味でいうグレゴリオ聖歌と言うんですけど、

このグレゴリオ聖歌というのも、本当に古い時代のものと結構の後まで、ずっともうカトリック教会では、もうずーっと使い続けてますからね。

だからもうこれはかなりのその古い部分と新たにその必要となってきて、どんどん、どんどん、追加されてた部分が、これで結局でこのAve verum coupus、結論から言ってしまえば、元々このSanctusという聖歌に対して、旋律も似ている部分が多々あるんですけどね。

そのTropusという、元々このSanctusという自体も、これはカトリック教会と東方のギリシア正教が喧嘩しちゃ(大シスマ)ということで、それは10世紀ぐらいですけれどもね!

それより前の時代から、もうこのSanctusといのは、東方教会で聖三祝文(Τρισάγιον, trisagion)というんですけれども、このtrisは「三」ですから、agion、この部分は神聖なという意味、Sanctusは、まあそれをラテン語訳してるわけですね。同じ意味で神聖なという意味ですからね!

これでそれはもともと旧約聖書のイザヤ書(第6章3節)というところにある部分ともしくは詩編(117第25-26節)に書いてあるその言葉から始まった。祈祷をずっと何回も何回も重ねてゆくことで祈っていくというか、そういった形(連祷)でありましたけどね。

これでSanctusを三回言う訳ですね。だからSanctusは聖三祝文(Τρισάγιον, trisagion)なんですけれども、そういった形でお祈りすると使ってたわけですけども、これの聖歌自体は、まぁ元々はその後にBenedictusという部分がありますけどね。

それでその部分はもうちょっと後になって、まあSanctus自体は六世紀、それでその後7世紀ぐらいにBenedictusの部分が出てきてですね。それマタイ福音書(第21章9節)によるっていうことなんですけどね。

それでそういった聖歌などに対して、まあこれ自体Sanctusは11から12世紀ぐらいかなと言われてるんですよね。

グレゴリオ聖歌でも、初期の頃の聖歌は結構メリスマと言って、ある母音とかをウーと長く伸ばすんですよ。ある程度少し後の時代になると、音は一つの音節に対して、ポンポン、ポンポンと充てられるんですけども、結構古い伝統のものは結構メリスマがウーとすごいです!

まあこれは12世紀(に作られた聖歌ミサKyriale)ということなんですけれどもね。

そしてこれに対して、またtropusといって、こういった聖歌をまた更に注釈をしようということで、そういった伝統が、例えばグレゴリオ聖歌の古い写本でネウマ譜、古いネウマ譜、古ネウマ譜と言うんですけれども、それがよく出てくるのは、

結局グレゴリオ聖歌自体というのは、意外とローマ教皇がそのフランク王国と結びついて、あのシャルルマーニュと結びついて、北方と一緒に連合して、そのヨーロッパというものが大体8、9世紀あたりから、そういったヨーロッパの秩序ができてきたんですけどね。

その時にこのグレゴリオ聖歌を整備してきたのは意外と北の方でフランク王国ですから、このザンクト=ガレン修道院とか、もっと北のランとか、そういった修道院で古いネウマ譜が残っていまして、それは研究対象になるんですけどね。

そういった修道院では、更にトロープス(τρόπος, tropus)という、聖歌をまた更に註釈する聖歌を歌い始めたんですよね。それで見てみますと、面白いことにやっぱり注釈する聖歌だから、元にあった聖歌の旋律に近いものがあって、この聖歌も二曲ちょっと聴いてみますけれども、よく見るとこれ上がって下がっていますよね。

それでここにちょっと色々装飾が付いているけれども、この動きと最初の動きとこの動きは非常に似ているわけですね。これより簡素化されてますけどね。

しかも旋法があって、この第六旋法は、これはまた教会旋法といって、それもやらなきゃいけないですけれどもね。まあ結論から言ってしまうと、第一旋法、第二旋法はレから始まる音階、第三旋法、第四旋法はミから始まるんですよ。それでさらにこれはファから始まっている、そういう旋法なんです。

(二つの聖歌は)旋法というのも同じで結局ファーから始まり、ファで終わる。ファーから始まり、ファで終わる。中でも一つのその節が終わったところというのは、ファで大体終わるわけですね。まぁそれは例外もありますけどね。まあ一般的にはそういうことでfinalisといって、終止音は一緒の旋法ですね。

だからかなりこの2つの聖歌は関係があるということは音楽構造上もはっきり分かるということでね。それとあと長さも殆どね一緒なんですよね。大体五段で書いてあって、五段で書いてあるということで非常にバランスが取れているということでして、まぁに二曲をちょっと聴いて見ますかということで聴いてみましょう!行きますね!

Sanctus, sanctus, sanctus,(聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、) 少しずつ下がって(旋律が動いています。)

Dominus Deus sabaoth.(万軍の神なる主は。)美しい!高い所から入ってくる。ここ(三度、五度と上がるところ)も美しい!(前の部分と)似ていますよね!

Pleni sunt coeli et terra gloria ejus.(天と地はその栄光に満ちています。)高いところでずっと(音が動いて、徐々に下降してゆきます。)

Osanna in excelsis.(いと高きところにホサナ。)ここで下がってきますね。ここと一緒で似ているんですけれどもね。それでここのところはここと似ていますよね!

Benedictus qui venit(祝福されますように、)もう高いドのところでずっと!

in nomine Domini.(主の名においていらっしゃる方が。)

Osanna in excelsis.(いと高きところにホサナ。)ずっと高いところで(動いてOsannaを歌い、in excelsisで)低い所に行って、(少し上がってから静かに降りてゆきます。)

という感じでして、美しいですけどね。こういうの構造自体を見てみますとここは結局、第六旋法の始まりだからファなんですよね。それでファ、ラ、ドのところできれいに上がってますね。三度と五度のところじゃあに上がって本当に(鼻歌♪)という感じでね。

やっぱり素晴らしいすごく安定感と優雅な上がりでゆっくり下がってくるとなかなかいいんですよね。これは味わいがあるということでして、それを主体としているんですけどね。

ここの今度こっちは先ほどよりは意外と動きは細くないんですよ。よりもっと後の時代になって、大体これがAve verum corpusとこれ自体が書かれたものが、まあ写本によっても色々あるんですけど、フランシスコ会系の修道院で使われたトロープスかなというふうに言われていて、

そのSanctus VIIIは11から12世紀に対して、まぁ13世紀ぐらいから、そのくらいかな、14世紀ぐらいの写本(Reichenau Codex 213)が残っていて、それはReichenauという修道院があるんですけど、そこでこれは13世紀の写本で残ってるんですよ!

それでInnocentius IV(-1254)じゃないかなっていうふうにここにあるんですよね。この写本の中にある小さい絵からとってきたんですけれども、Innocentius IVじゃないかと、あと五世という説と六世と、Innocentiusとしか書いていなかったりすると誰なのかと、しかも非常に近いですね。まあそのあたりだということでその3人のうちのどれかの候補じゃないかということは間違えない、そうなんですけども。

写本に書いてあるatribution!こういうことでこっちも先ほどのSanctusを忘れないうちに聞いてみたいと思うんですよ!行ってみますね!

Ave verum corpus natum de Maria Virgine.(めでたし、乙女マリアより生まれ給いしまことのお体よ。)それで(Sanctusの冒頭と)似ていましたね。

Vere passum immolatum in cruce pro homine:(人々のため犠牲となりて十字架上でまことの苦しみを受け、)いいですね!それで同じ部分ですけど、(前の節と)全く同じなってますね!

cujus latus perforatum unda fluxit et sanguine.(貫かれたその脇腹から血と水を流し給いし方よ。)一段目と二段目が似ています!

Esto nobis praegustatum in mortis examine.(我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。)こういった形でこの上がっていくわけですね。もう一回同じ!

O Iesu dulcis,(優しきイエスよ。)最後の部分、ここで上がって!

O Iesu pie,(慈悲深きイエスよ。)

O Iesu Fili Mariae.(マリアの子イエスよ。)

という感じでこの聖歌自体がすごく 、先ほどのSanctusよりも、こっちの方が、非常にシンプルですよね!

まあそもそもこっちは結局ちゃんとSanctusに対する解説とか、その内容をはっきりしていないと分からないと伝わらないと意味がないわけですから、あんまり技巧的に上がったり下がったりすると、言葉の方が大事ですからね。

これ自体はやっぱり聖母マリヤを乙女マリア(Maria Virgine)ですね。そこからキリストが生まれたということ(verum corpus natum de)がすごい大事だということを書いてあって、

それでこれ(passum)は受難ですよね。それで人、皆のために犠牲になっちゃって、それで十字架で人々のために(immolatum in cruce pro homine)と書いてあるわけですけども。

そういった十字架上で流されたその水とか血が人たちの救いになったというような、そういうことですよね。結局これはキリスト教の教義が書いてあるわけです。もう考え方が、その捉え方、そういった結局解釈をね加えて、こういった詩を書いて、それで聖歌になって残ってるわけですよね。ということが見て取れたと思うのです。この言葉自体はそういう意味であるということでね見れました!

そして結局その先ほどのAve verum corpusは大体13(世紀)ぐらいだとお話しましたけども、次こちらへ出てきたのは、素晴らしいこちらのデユファイ😃

このギヨーム・デュファイは本当に素晴らしい音楽家でもうこの人がルネサンス音楽を切り開いたんじゃないかというぐらいのもう大物なんですけどもね!

それでこちらがデュファイでこちらがバンショワという、同時代にいた、なかなか美しいシャンソン、この時代はブルゴーニュ・シャンソンと言いますが、それらを書いてますが、それでデュファイも書いていますけれどもね、二人とも仲良くはなしているという、そういった肖像があったり(笑)

それでこちらにあるのは、デュファイの墓碑銘じゃないかということでね。この顔がデュファイじゃないかと!似てますよね!やっぱりこういう顔してたんだっだということでして、なかなか当時のこういった顔も分かって、その生没年なんかもはっきり分かるというのは、すごい珍しいことでして、デュファイはそれだけやっぱりよく知られてた人なんですけども!

考えてみるとこういったこの聖歌なんかがいっぱいできた後に大体12世紀ぐらい、13世紀ぐらいから、ポリフォニーがどんどん発達してきて、ノートルダム楽派のポリフォニーがが13世紀ぐらいにすごい発展して、その次の世紀ぐらいなるとモテットという形でいっぱいの聖歌が多声化されていくんですけれども、ポリフォニックになってゆくんですけれども、その中でもラス=ウェルガス写本(Codex Las Huelgas, 1319-33年)というのがありましてね。それは1300年代の前半ですけれども、そこでも出ていたりとか、

結構中世にはそういった多声音楽が発達して、そうした伝統の中でデュファイが出てくるんですけれどもね。ちょっと実際の見てみますよ!

こういう風に書いてあるんですよ!デュファイのSanctus. Ave verum corpus、結局だから、SanctusがあってここにAve verum corpusの歌詞があるんですけどね。

これを見てみますすごく分かることは例えばこの歌詞Sanctusをした後にこの歌詞(Ave verum corpus)が出てきて、それでまだSanctusに対して次の節が書いてあるので、元々は別々の歌というよりかは、あるSanctusの旋律あったら直ぐにそこの部分に次ぐにその前の註釈をする形で歌っていたということが分かるんですね。

それでこれをでそれを見てみますとすごいことにもう本当にこのここがchorusと書いてあって、最初の部分はここの部分がSanctus. Ave verum corpusを歌うんですけど、Sanctusの後のAve verum corpusから、duoと書いてあって、もう一声がここに書いてあるんですよ!

それで次のSanctusから、更に声部が増えて、もう書ききれないSanctusにはちょっと書ききれないということでね。ここのSanctusが書いてあるということとあとはcontra tenor(tenorに対する旋律)、ここにSanctus. vere passumと書いてあるんですね!

それでここはtenorがちゃんとあって、Sanctus. vere passum!だから次のこことこことここは三人別々の場所を見て、スコア譜じゃなくて、パート譜で書いてあるんですけども、当時のねポリフォニックの音楽は全てこういった形で不思議なことにノートルダム楽派のオルガヌム大全の中にはちゃんとあるため、スコア形式がなかったわけけじゃないんだけど、

その後の時代に大体ルネサンスの終わりぐらいまで、クワイアーブック形式という、つまりパート譜、ちょっと見てみたいと思うんですよね!これがこの次に二ページあって、こういう形で皆で当時こうやって歌ってたんですけど、このクワイアブックおいてこの人はここを見て、その人はここを見て、その人はここを見てというね!

その要するに本を囲んで皆でその上で歌っていたということなんですよ(それで一人だけ不真面目に天を仰いでいます(笑))

それでちょっと戻ってみますね。この後半部分とこの部分なんですけど、デュファイのこの作品はそのような形で書いてあって、じゃあ実際じゃあ聞いてみますかということでね。これ元々で見てみますと、この一番上のここの動きですね!

これすごく上までバーンと上がって本当にここはよく動いてます!美しい旋律がよく流れてますよね。これはカンティレーナ形式といって、やっぱり当時のデュファイの初期の頃の作品はやっぱり、

トリチェント音楽(1300年代の音楽)といって、また新しい言葉が出てきてしまいましたけれどもね(笑)14から15世紀の前半ぐらいまでに北イタリアですごい流行ってて、その間はアヴィニョンにも教皇庁があったりして、そこでフランスではアルス・スブティリオル (Ars subtilior) 期というんですよね。

かなり複雑な音楽になって来て、もう一杯 リズムも動きも旋律も複雑でその組み合わせ方も複雑になってきて、じゃあその音楽家がそう触れ合っていくと、この音楽を聴くと私がすごく感じるのは、私は中世音楽が好きですごく聴くんですけれども、

このザッカーラ・ダ・テーラモ(Zacara da Teramo)とか言いますけどね。それともしくは、この人、今の人はイタリアなんですけどね。トレチェント音楽、イタリアの方の人でチコーニア(Johannes Ciconia, 1373-1412)という、この人はアヴィニョンの方にいたりして、元々フランドルだったみたいなんですけどね!

それでその音楽家たちの作品と実際デュファイの作品は一緒にこれはボローニャ写本と言って、95写本とあるんですよね。一緒によく書かれていたりして、それですごいねやっぱりデュファイは彼の音楽をすごい研究したし、そういうわけですごい影響を受けているということでね。

そういったもう中世後期のね音楽の響きをちょっと楽しんでみたいと思います!いきますね!デュファイのSanctus. Ave verum corpusいきます! Sanctus(聖なるかな)(グレゴリオ聖歌の初めの部分だけが単旋律で歌われます。以降がデュファイが多声化した部分です。)

Sanctus(聖なるかな)/Ave verum corpus(めでたし、まことのお体よ) ここからこことこことは一緒なんですけどこっちを言いますね。美しい!

natum de Maria Virgine.(乙女マリアより生まれ給いし)それで休符!(デュファイらしく)上がってMariaがすごいですね!virgoの所もすごいですね。すごいところまで行った。

今はこことここを一緒に歌いましたね。それでここに行くんですけど!

Sanctus(聖なるかな)/Vere passum immolatum(人々のため犠牲となりて)それで今こっちとこっちを歌います。上がった!ここのタラララの優雅な(四度)下降がデュファイ節!

それでここまで行った!休符!

おお、上がる上がる!(そして美しい協和音程に支えられた終始音で終わります。)

という感じでもうこの後もずっと続いて行くんですけどね。

まあいつかまたデュファイを私は大好きで彼の作品を全部で研究しちゃったというくらい、もうね大ファンなんですけどね🥰これはまたデュファイをやっていきたいと思うんですよね!

これ聞いて感じることというのは、まあ先ほど言ったみたいにこのデュファイ節といってこの鼻歌♪という風にいくこの4度の順次下降で一番有名なのは、この

Missa. Se la face ay pale(「私の顔が蒼いのは」という自作のシャンソンを定旋律cantus firmusに添えたミサ曲)にというのがありましてね!これは本当に画期的なミサでテノールミサの先駆けのようなものなんですけれどもね!

これすごいこのミサの冒頭と本当に似てる!だからやっぱりデュファイ節は健在でこれ自体は後に書いてある通り、1428年ですから、デュファイの30歳からまあこれ長くね10年くらい(のスパンがありますが)40歳ということで、まあある程度若い頃というか、

デュファイは結構長生きをして、70歳くらいまでいったのかな。だからこの後ももう最後の方になるとルネサンス音楽みたいになっちゃうんですけどね!もう1450年代ぐらいからすごいですよ!もうデュファイの音楽は劇的に変化しちゃって、ですけどこの時代はまだそうだし。

あと今を申し上げたみたいにミサ曲を全部
全てKyrieとGloriaとCredoとSanctusとBenedictusと最後はAgnus Deiですけど、全部一人の人が同じように作ってなかった!

この当時はもう本当にこういう、これはSanctusだけだったりして、それでその中でごちゃごちゃに他の音楽で今先ほど申し上げたようなザッカーラとか、チコーニアとか、そういった音楽家と彼と一緒に混ざっていて、これもあるんですけど!

この例えばAve verum corpusと書いたのは、デュファイのちょっと先輩ぐらいにあたる、もう本当に北の方(フランドル)から来たんでしょうね。このヨハンニス・レゾン(Johannis Reson)とか、ウーゴ・ド・ランタン(Hugo de Lantins)とか、この人もなかなかいい曲を書くんですけれどもね。

やっぱりデュファイの先輩格が少しなるんですけどね。そうした人たちと同じように一緒に写本の中に書いてあったりしてね。それでデュファイもその中で一緒にいた。

でもそこからドコーンと突き抜けていったのは、デュファイは長生きして、これでかつダンスタブル(John Dunstable)とかと触れ合うことによって、本当にイングランドの三度音程とファーバドン(Faburdon)という方法で平行和声的に歌う方法(Fauxbourdon)を作曲の中に入れちゃったことによって、

劇的に和声的な安定感が増して、もうルネサンス音楽みたいになっちゃうんですよ。最後はMissa. Ave regina caelorumとかですね!

もうこれは最高傑作と言われるデュファイ(Guillaume du Fay, 1397-1474)のです!これ(Sanctus. Ave verum corpus)はどっちかと言ったら、初期の頃もう全然違います!同じ人だとは思えないぐらい!それで最終的にはこの曲Ave verum corpusもそうですが、ジョスカン(Josquin Desprez, c. 1450-1521)とか、

あとは有名どころではハインリヒ・イザーク(Heinrich Isaac, c. 1450-1517)とか、あとわたくしが知っている感じではいろいろと調べたたんですよね。そうしたらスペインのペニャーロサ(Francisco de Peñalosa, c. 1470-1528)とか、あとはルドヴィヒ・ゼンフル(Ludwig Senfl, 1486-1543)とか、あとはヴィラールト(Adrian Willaert, c. 1490-1562)とかね。

あとクレメンス・ノン・パパ(Jacob Clemens non Papa, c. 1510-1556)とか、 このヴィラールトはフランドルの人で最後はヴェネツィアに行ったんですよね。それでクレメンス・ノン・パパは、ヤコフ・クレメンスは北の方の人なんですけれどもね。なかなか味わい深いんですけれどもね。この人の作品はですね。

とか16世紀くらいになってくるとオルランド・ディ・ラッソ(Orlando di Lasso, 1532-1594)とか、ウィリアム・バード(William Byrd, 1543-1623)も書いています!このAve verum corpus、多声音楽として、

あとは最高のスペインのヴィクトリア(Tomás Luis de Victoria, 1548-1611)とか、もうここまできちゃうとバロックに近くなっちゃってね。それでもうちょっと後のバロックんですけどね。

シャルパンティエ(Marc-Antoine Charpentier, 1643-1704)とか、ドラランド(Michel-Richard Delalande, 1657-1726)らはフランスのシャペル(chappel)、要するに教会音楽を担当して書いていたりしておりましたけれどもねそれで話で結構あるんですけども。

そういう形で結構あるんですけれども、やっぱり、このデュファイの作品がやっぱり本当に名前がちゃんと記されているのでは、初期の方にあたる作品だったん じゃないかということで非常に貴重でありました!ということでこれ見てまいりましたね!

そしてこちらでモーツァルトになってくるんですけど、本当に自筆譜でちゃんと残ってますね。それできちっとあるのでまぁここはちょっと見ていくような形で、私この作品を見てて思ったんですよ!

私の中で今度はもう一個別の考え方をするわけですよ。これだけを見るんじゃなくてモーツァルトが書いた(作品がありますが、)なかなかウィーン時代よりあとは、宗教音楽あんまり書かなかった。この教会音楽はもうほとんど書かなかったんです!

何でかといったら、カトリックのザルツブルクのコロレド大司教と大喧嘩して、もう嫌になっちゃったんじゃないかということでね(笑)書かなくなっちゃったんですけどね。

まあミサ曲一曲とまあ後は有名なそれも依頼を受けて書いたレクイエムがありますね。だからあれは書きましたけれども、でもあれは未完成になっちゃったということで、

唯一完成されたのは、このAve verum corpusだっあということなんですけれどもね。

意外と結構断片的なミサ曲を書こうとしたんだろうなというものがちょっと残っていたりするんですけれどもね。

わたくしはこれを見た中でこれなんですよ!このキリエのFragment、断片ちょっとじゃあ実際の(楽譜)を見てみますね。KV 422a

これなんですけどびっくりしちゃった!私の頭の中ではモーツァルトの作品や断片も含めていーっぱい頭の中に入ってるんですけどね!

それでこれを見てみましたら、先ず調性が一緒なんですよ!この次のページにAve verum corpusがありますかちょっと見てみますよ。

これ!これ(♯が)二個ついていますよね。ということは、これは D majorだから、ニ長調ですか!

ニ長調、これもニ長調、これもニ長調で書いてある!それでかつこの仕組み、このパートの振り方は、これ下に一声あって、通奏低音みたいに書いて、きちっと数字譜がふってありますけどね。上に三つありますよね。まぁ言ってみればこれが三+一だから、これが本当は1234なんですよね。構造上は!モーツァルトは分けて書いちゃったけど!

それでこの四つがまた四+四でということはこれは前から申し上げましたが二重もモテットみたいな、その四+四で分割合唱して、やった形で片っぽはこういうふうに器楽でやってるという事でして、このsotto voceと書いてあるから、これはイタリア語で優しくという意味ですから、もう器楽的にがんがんがんがんと行くんじゃなくて、

やっぱり声みたいに弾いてくれと言う指示なんですね。だからやっぱりそうなんですよ!

これでこれ見ますと、同じキリエのフラグメントも、これ四(つ)でここ三+一でも、上に入ってですけど、これはもうちょっと大きめのオーケストラだったっていうことでモーツァルトの頭の中では結構、もう書き捨てちゃったというか、途中でやめちゃったんだけど、意外と頭の中でも残ってたりして、すごいやっぱり関係性はあるんじゃないかなと思ったりしているんですけどね。

それで先ほどのを見ますと1782年で多分これはケッヘルカタログの方はそのミサ曲(ハ短調 KV 317)を書いたんですよね。自分の結婚をしようとした時とかに、だからそれに関係して(作曲年賀推定された)だろうけど響きからすれば、

確かにこの曲(断片)はやっぱり相当後期だと思います。何故かと言うとすごい響きが透明なんですよ。それでオーケストラパートもガチャガチャしてないんです。

すごくグーグーグとすごく透明です。というのは、かなりこれはモーツァルトで言えば、後期の特集じゃないかと考えられて、すごくこれに近いわけです。そうすると(このキリエ断片は)1789年だから、Ave verum corpusは、1791年から、2年か、3、4年ですよね!

だからかなり関係性が近いじゃないかというふうに私は思っております!ですけれども、実際聴いてますね!もういきましょうね!

Kyrie, eleison(主よ、憐れみたまえ。)

これ(ヴァイオリンの伴奏)が出て来ました!

これがすごいここに入って、いいですね!ここ(ソプラノのパートが)ね!これ(他の三声を先取りするような)ずれ方が!

今度は低い所からドゥオーン、次が入ってきた!入ってきた!入ってきた!というよう感じの(パートの)増え方!

それでここもなかなかいいし!入ってきて!それで管楽器が入ってくるんです!

それでもう切れちゃうんですよ!残念なんですけど、これちょっと完成させて欲しかったなというね!まぁモーツァルトのミサ曲はザルツブルク時代より前のものしか、殆どいっぱい残ってないのに、これをちょっと関係に完成させて欲しかったということはあるんですけどね!

そういった形で見るとすごい響きも似てますということで少し、じゃあ今度こっちについて見ていこうと思うんですよね!

だからやっぱりこれは先ほどのキリエ(断片)もそうだったし、こちらもそうなんですけども。器楽の方に置き換えられてしまっているけど、もともとね宗教音楽、こういった教会音楽、こういったものは書く時が、オーケストラのパートをあんまりうるさくしないでやっぱりちょうど

元々の起源が分割合唱(cori spezzati)からで分割合唱の方、片方の合唱の四声部をこういうふうに弦(楽器)とかで置き換えたという形、こっちはオルガンとか、チェロとか、低音の楽器でしますけれども。

まあオルガンである程度、声に近いことも含めて、非常に良いマッチするということであるんですけどね!

そういった感じで音楽が書かれていますからね。だからこれを見ると本当にそういうことを感じるわけです。

それでこれを見ますと最初こういうふうに序奏があって入ってくるんですけどもね。本当にこの書き方がもうトニック(I)、ちょっと上がるでしょ。IIかな、ドミナント(V)ぽいな、ああトニック(I)ぽいともう本当にシンプルですね!これね和声進行的にはもう言うことない。

それで途中で少し♯が一個増えて、例えばこれはこれに対して1個増えると、何ですか!?イ長調になるのかな!イ長調になったり、それであるところでそのすごい盛り上がってウーンというところではですね。

少し言ってみれば同主調ですから、この d minor になるわけですね。ニ短調か!それでちょっと♭がついてますねという感じであったりしているんですけれども!

それでまた d major(ニ長調)に戻るという、非常にシンプルな形でモーツァルトはこの部分は最初は本当に提示ということでそういうふうに書いて、少しイ長調っぽくなるのかなと、ここは二短調っぽくしてみようかなあとしていました。それで最後に元の調ですよね。ニ長調っぽい、それで終わろうというね。そういうプランで作ったと思うんですよ。

このAve verum corpusの歌詞は先ほど見たグレゴリオ聖歌みたいに四部で分かれてますね。だから起承転結があるわけですね。そういった形ですから、そういうプランでモーツァルトは考えたと思うんですよ。

それと先ほどのキリエみたいな方法でああいう響きで透明な響きをイメージたんでしょうね。これで和声づけして、それでかつすごいモーツァルトしか書けないだろうという風にもよく言われていたりもするけれども。

でもこれは実際に言ってみれば、ルネサンス中期あたりから、あとのジョスカンぐらいから後ぐらいのポリフォニーの様式に近いんですよね。そういって見れば、すごくに一個一個の音はそんなに動かない。それで時々こういった滑らかな動きで装飾してあげるという形でして、あとはずっと縦に美しい響きが揃いながら、時々これ動くことによって、

あるところちょっとちょっこり動くことによって、こういう反映進行しても反対に入ってますよね。

これで響きにちょっとその彩りを加えるという考え方で響きが常に美しく響くようにということですから、

これはすごく対位法の本当に基礎の基礎みたいなすごいシンプルです!本当にそういうふうに書かれていると、それは多分合唱もその教えてたクワイアの先生に御礼として書いたものだから、すごくそういったやっぱり古様式(stile antico)というんですね。それはやっぱりold style!

これを意識して書いたんだろうというふうに私は思います!

というわけでちょっと聴いてみたいと思います!もう本当に美しい曲ですから、ちょっと心を落ち着けて聴いてみましょうね!

ここ序奏が入ってきました!

(合唱が)きました!Ave verum corpus natum de Maria Virgine.(めでたし、乙女マリアより生まれ給いしまことのお体よ。)

ここはねねえ誰かいい半音進行!上二声がよく動いて、ヴァイオリンと合わせて!うん、いい!ジワーン!

ここは上がるほどによってすごい!上のやっぱりここ(Virgine)はすごい子音がはっきりしていて!

ここも半音で動いて、とんとんとんと上げていって!この辺からちょっとイ長調っぽくなってるんですよ!ここ上がっているから!Vere passum immolatum in cruce pro homine:(人々のため犠牲となりて十字架上でまことの苦しみを受け、)

ここね。ポーンと最初にここ(ソプラノパート)が出てきてから、こっちに来てるんですね!

(間奏において)これ反行型になっている!本当に低音はにシンプルですよ!

ここから(合唱が入ってきて、)やっぱりドミナントからきて、うん、いい!なかなか低音とここがすごい特徴的です!cujus latus perforatum unda fluxit et sanguine.(貫かれたその脇腹から血と水を流し給いし方よ。)

今のところは少しちょっと d minor(ト短調)ぽかった!ちょっと先にこちらは二声が出てついてくる、ちょっとエコーみたいに歌詞がすこしずれていますね。Esto nobis praegustatum in mortis examine.(我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。)

それでここで長く伸ばすことで待っています。それでexのところで一緒になって合わさって、下がっていくんです。おもしろいことに!うさ月申し上げん

それで飛躍します!跳躍します!ぽん!

まずソプラノからついてくる美しい、ここも半音上がって繋がった!ここも!すごい上がったら、ゆっくり沈降するような形で落ち着きますね。

すごいですね。ここはなかなか細いんですよね少しずれてついてくる。このポン、ポン、ポンと(三声がきました)!

いう感じで、本当に美しいですけどね。こういった本当にシンプルなスタイルで何故か、これは私からすると、もうルネサンスの中期、後期ぐらいの感じの音に聞こえるんですよね。やっぱりすごいそういった成立背景なんかも関係して、この曲の構造にも影響したんだなあというのは感じながら聞いてもらえたと思います!

こういった形で今回はこのAve verum corpusの言葉とそれとその音楽の本当にダイジェストでありましたけれども、

最初の聖歌の形と中世末期からルネサンス、まああれは中世音楽でしょうね。あれは末期の形では、どうだったかということと、こういったモーツァルト、これは言ってみれば、かなりルネサンスの後期の形に近いと思うんですよね!

といった形で音楽が和声の流れが綺麗になってきて、すごく本当に美しく聞こえている曲が生まれてきたという、背景なりを見てこれだと思います。

ちょっとこの曲、普通のアプローチとは違うような形で楽しめたと思います。ですからこういった形で本当に今後ともモーツァルト、いろんな面から、モーツァルトはに色んな書き方の音楽を勉強してました!よく!本当に!本当にそれがよくわかるということを今回も実感してしまいました。

そういった形で今回も楽しめたと思います!前にどんどん私が作ったビデオも時々見て頂くと嬉しいですね。もう結構作るのは大変なんです。どうか宜しくお願いします!ありがとうございました!

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