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古典音楽に聴くクリスマス

Beato Angelico, L'Adorazione dei Magi [c. 1434, Museo diocesano di Cortona]

手作りのサロンで音楽史を聴いてたどりませんか。
軽食や飲み物もご用意します。会費は700円です。

皆さまと和やかなサロンで音楽を味わいたいです。
親しいお友達をお誘い合わせていらしてください。

信頼できる資料で文化の源流から系譜をたどります。
音楽の構造が楽譜と照らしながら明らかになります。

ご興味をお持ちになりそうな限られたお友達、
遠くにお住いの方にもお知らせしております。

2021年7月3日(動画追補)

アンブロジオ聖歌(6世紀・12世紀の写本)Gaude et Laetare [Transitorio]

モザラベ聖歌(7世紀・1060年頃の写本)Gloria in excelsis deo [Kyriale]

③古ローマ聖歌(8世紀・1071年の写本)Viderunt omnes [Communio]

グレゴリオ聖歌 (9世紀)Viderunt omnes [Graduale]

初期多声音楽(11世紀)Viderunt omnes [Organum à 2]

レオニヌス(1170年頃)Leoninus [c.1125-1201]: Viderunt omnes [Organum à 2]

ペロティヌス (1198年)Perotinus [c.1160-1238]: Viderunt omnes [Organum à 4]

モンペリエ・バンベルク写本(13世紀)Ave Regina / Alma redemptoris Mater [Motetus à 3]

ダンスタブル(1443年頃) John Dunstaple [c.1390-1453]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 3]

デュファイ(1448年頃)Guillaume Dufay [1397-1474]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 3]

オケゲム(1479年頃)Johannes Ockeghem [c.1410-1497]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 4]

ジョスカン(1495年頃)Josquin Desprez [c.1455-1521]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 4]

パレストリーナ(1584年)Giovanni da Palestrina [c.1525-1594]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 4]

ビクトリア(1581年)Tomás Luis de Victoria [1548-1611]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 8]

ラッソ(1604年出版)Orlando di Lasso [1532-1594]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 8]

フィリップス(1612年)Peter Philips [c. 1560-1628]: Alma redemptoris Mater [Motetus à 5]

モンフェラート(1678年)Natale Monferrato [1603-1685]: Alma redemptoris Mater, Opus 17

シャルパンティエ(1694年)Marc-Antoine Charpentier [1643-1704]: Alma redemptoris Mater, H.44

ゼレンカ(1725年)Jan Dismas Zelenka [1679-1745]: Alma redemptoris Mater, ZWV 123

ハイニヒェン(1726年)Johann David Heinichen [1683-1729]: Alma redemptoris mater, Seibel 22

 フックス(1728年)Johann Joseph Fux [1660-1741]: Alma redemptoris Mater, K. 186

シュッツ(1664年)Heinrich Schütz [1585-1672]: Historia von der Geburt Jesu Christi, SWV 435a 後半

ブクステフーデ(1683年)Dieterich Buxtehude [1637-1707]: In dulci jubilo, BuxWV 52

テレマン(1719年)Georg Philipp Telemann [1681-1767]: In dulci jubilo, TWV 1:939

 テレマン(1719年)Georg Philipp Telemann [1681-1767]: Lobt Gott ihr Christen allzugleich, TWV 1:1066

大バッハ(1734年)Johann Sebastian Bach [1685-1750]: Weihnachts-Oratorium, BWV 248

León, Archivo de la Catedral de León, Ms. 8, 297v

2016年12月23日

「古典音楽に聴くクリスマス」にお越し下さりました方、また、ご参加がかなわない方から温かいお言葉かけを下さり、ありがとうございます。

音楽を愛する会をはるかに越え、皆さまの愛をひしひしと感じました。素敵な友人と素敵な時間を持てました。心より感謝申し上げます。皆さまが温かくお迎え下さり、喜んでお手伝い下さり、音楽を通じ、人間を愛し、マイフレンドと交流を深められた最上の経験となりました。

今回はクリスマス特別企画として、古代から近世まで、西洋音楽のあらゆる時代や地域を貫いている一つの系譜の連なりをたどりました。

対位法と和声法がいかに開発されてきたか、実作を聴き、楽譜を繰りながら、率直に感じたことをお話しながら積み重ねてまいりました。昨日は、ラテン語・フランス語・イタリア語による歌詞は最低限に留め、古代から近代まで一貫して、音楽の構造の追跡に集中しました。

物事そのものを深めることも大切ですが、物事が関係で成り立ちますから、関係を考察すると結果として、物事そのものがより深まります。

古代の諸聖歌の要素を吸収したグレゴリオ聖歌が時間による旋律の流れを得て、聖歌に音程をつける即興の実験から対位法が生まれ、メリスマ装飾に対して低音を添え、アキテーヌ様式のオルガヌムになり、ノートルダム楽派でリズムが様式化され、クラウズラが生まれました。

世俗曲と組み合わせ、フランス語やイタリア語の語感に合わせ、モテットが生まれ、また、リズムが複雑化して、定量記譜法が生まれました。イングランドでコンドゥクトゥスが、ディスカントゥスやファバードンなど平行和声の即興になり、ブルゴーニュのフォーブルドンに影響しました。

横の流れと縦の響き、三和音の連続した流れを求め、四声でテノールから最低声部に移り、低音から音程を積み上げる発想の転換を迎え、対位法や和声法の法則が積み重なり、根音の上に音程を積み上げる前提から、通奏低音によるモノディ様式の誕生までお話しできました。

そして、七の和音や増減音程で展開を生み、複合唱の声楽を器楽に置き換えたコンチェルタート様式から室内楽や管弦楽が生まれました。リピエーノやコンチェルティーノの対比、和声を充填するオブリガート声部、アーティキュレーションとリズム語法、調性空間や転調を生みました。

文化は前後の発想を継承して、発想の転換を経験して、道を選びながら進みましたから、前後の関係を考察して経緯を知ることができます。皆さまの前で古代から時代を下りましたよう、皆さまがそれを続けられましたら、バロック・古典派・ロマン派・近現代音楽に進むことができます。

欧州全土の音楽家の交流を知り、大家だけでなく、従来の観点で見落とされた実はとてつもない偉業を見つけることが探求の楽しみです。信頼できる資料で事実を積み重ね、音楽の構造から明らかになり、特に旋律法、和声法、終止形、リズムなどに様式や個性を感じます。

音楽を聴き、瞬間の楽しみや新鮮な驚きを味わい、昔の人が、何を考え、何を思い、生み出してきたか、汲み取ることに心を砕きまして、レジュメによらず、アドリブで楽譜を見ながら、音楽を聴きながら、どこに反応して楽しむか、皆さまの前でリアルタイムに感じてまいりました。

人類がいかに歴史観・世界観・社会観・人生観を形成したか、文化を愛して、人間を知りたいという好奇心と探求心から探求が始まること、物事があらゆる要素が関連して成立することは、人間の思考様式や発想過程の根底によると、音楽史をモデルにお伝えしましたつもりです。

皆さまが自由に感想や意見を出し合えて、交流を深められる時間の余裕がございましたら、音楽を通じてフレンドシップが深まると思いました。音楽を作る方、歌う方、弾く方、聴く方がコミュニケーションできますよう、皆さまと多くの観点と構成で音楽を愛する会を続けてまいりたいです。

皆さまには言い尽せないほどの感謝をしております。皆さまも素敵なクリスマスと良いお年をお迎え下さりますよう、心よりお祈り申し上げます。

Orlando di Lasso: Bonjour et puis quelles nouvelles à 5(1571年)など、次はブルゴーニュ=フランドル楽派なども楽しみです!!

2016年11月27日 

ヨハネス・オケゲムのAlma redemptoris mater à 4(1479年頃)です。楽譜と照らしあわせ、構造を明らかにして、音楽の美しさを味わいます。楽譜に慣れていらっしゃらなくても分かりやすくお話しますから大丈夫です!!

2016年12月16日 

皆さま、お久しぶりです。「古典音楽に聴くクリスマス」についてご質問やご希望がございましたらお申し付けください。
当日はくつろぎながら、お茶を飲みながら、音楽を写本や楽譜と照らし合わせながら聴きます。音楽の様式の変遷をお話して、音楽史を概観します。アドリブで進めてまいりますから、お好きなとき、ご質問やご感想をお寄せ下さい。それから晩ご飯を食べましょう。
クリスマスに関する古典音楽(特にクリスマスの日中ミサの昇階唱 Viderunt omnes、終課の交唱 Alma redemptoris mater、ドイツ語圏のカンタータなど)を題材として、特に対位法と和声法の変遷をたどります。西洋音楽の構造を大きく捉えられる又とない機会です。
音楽史をミサ曲を聴きながら辿りましたダイジェスト版です。文化を源流から系譜を追跡する考えによります。遅くお見えになられても、早くお帰りになられても、お気軽にお越し下さい。皆さまとお会いする日を楽しみにしております。良い週末をお迎え下さい。
※再検討して、シャルパンティエ(1677年・H.21)→(1694年・H.44)、ゼレンカ(1730年頃・ZWV 126)→(1725年・ZWV 123)、フックス(1728年・K.186)→モンフェラート(1678年・Opus 17)にして、モノディ形式を説明できるように致しました。

2016年12月25日

ウラディミール・ド・パハマンのピアノロール(1925年・Welte C7208)でヘンゼルトのLa Gondola(1841年・Opus 13/2)をお贈りします。

ショパンの〈ワルツ 第7番〉《子犬》(1846年・Opus 64/1)の録音ではおしゃべり入りです(1925年・His Master's Voice DA-761)。

音楽家:ピアニストやヴァイオリニストの交流や演奏法の系譜を追跡して歴史を構成しましたら、その探求の方法が、古い時代にも有効と知り、音楽の構造を系統だて把握でき、あらゆる時代や様式の音楽に親しめました。

文化を探究する強力な方法と気付き、皆さまのお役に立つと思いました。音楽家の思いや考えが、楽譜や音源で明らかにすることは、書き手、弾き手、聴き手が音楽でコミュニケーションを取れることになるからです。皆さまもお元気で良いお年をお迎え下さい。

ピアニストで特にディエメ、パハマン、ミハウォフスキ、グリュンフェルト、ショパン系統、リスト、シューマン、レシェティツキ門下など、ヴァイオリニストでヴィオッティ門下クロイツェル、バイヨ、ロード、ピクシスの系統も面白いです。

ウラディミール・ド・パハマン(Vladimir de Pachmann, 1848-1933)は伝説のショパン弾きとされた19世紀のピアニストです。

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